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米国株式市場見通し:FOMCに注目

発行済 2017-06-10 16:06
更新済 2017-06-10 16:33
米国株式市場見通し:FOMCに注目
英国総選挙、前FBI長官の議会証言と重要イベントが通過し、投資家心理が回復しつつあるが、これまで上昇の目立っていたハイテクセクターには利益確定の動きが広がっており、引き続き注意が必要だ。
今週は、13・14日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)に注目が集まる。
FF金利の先物取引から算出される6月の利上げ確率は95%と利上げ実施は確実だが、バランスシートの縮小や年内の利上げペースに関する見解が焦点になるだろう。


政権運営に対する先行き不透明感はいくらか解消されたものの、医療制度や税制改革、各種規制緩和の実現には、今後も時間的・政治的に紆余曲折が予想される。
5月中旬以降に発表された各地区連銀の製造業指数や消費者信頼感指数などの先行指標、住宅関連指標などは軒並み予想や前月を下回る結果となっているほか、期待インフレ率も低下傾向にあるにもかかわらず、堅調な雇用情勢を背景に連銀は利上げに踏み切るだろう。
トランプ氏の政策への過度な期待が調整されるとともに長期金利が低下すれば、トランプ・ラリー相場の主役であった金融セクターを中心に株価調整が進む懸念もある。


経済指標関連では、5月生産者物価指数(13日)、5月消費者物価指数(14日)、5月小売売上高(14日)、5月輸入物価指数(15日)、6月NAHB住宅市場指数(15日)、5月住宅着工・建設許可件数(16日)などの発表が控えている。
4月輸入物価指数は予想を上振れたものの、同指数は今後の利上げペースを占う重要な指標となるインフレ率に影響を与えるため、注目したい。


13日から15日にかけてロサンゼルスでゲーム見本市(E3)が開催される。
世界的に有名なゲーム企業のエレクトロニック・アーツ(EA)やアクティビジョン・ブリザードは参加を見合わせるものの、ソニーがメディア向けに最新情報を公開する予定で、昨年発売した仮想現実(VR)ヘッドセットに関する最新情報が発表されるか注目したい。
調査会社のIDCによると、17年1-3月期における拡張現実(AR)および仮想現実(VR)用ヘットセットの出荷台数は約230万台で、17年通期の成長率は3桁増を予想している。
同社製品はフェイスブックの約5倍の市場シェアを獲得しており、今後の売れ行き次第では、フェイスブックやマイクロソフトの株価に影響を与える可能性がある。


(Horiko Capital Management LLC)


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