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NY市場サマリー(3日)

発行済 2019-10-04 07:28
更新済 2019-10-04 07:30
NY市場サマリー(3日)

[3日 ロイター] - <為替> ドルが下落。対円では4週間ぶり、対ユーロでは1週間ぶりの安値に沈んだ。今週発表された米製造業及び非製造業指標がともに低調な内容となり、米景気減速を示唆するシグナルと受け取られた。

米供給管理協会(ISM)がこの日発表した9月の非製造業総合指数(NMI)は52.6と、2016年8月以来の低水準となった。通商問題の影響が経済の広範な分野に波及している可能性が示唆された。[nL3N26O2T7]

週初に発表された9月のISM製造業景気指数も09年6月以来約10年ぶりの低水準を記録。指数の低下は6カ月連続で、景気拡大・縮小の節目となる50を2カ月連続で下回った。[nL3N26M3BW]

終盤の取引で、ドル/円は0.3%安の106.88円。ISM非製造業指数の発表直後、4週間ぶりの安値となる106.49円を付ける場面もあった。

主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.2%安の98.86。

ユーロ/ドル (EUR=)は0.1%高の1.0969ドル。ISM非製造業指数の発表直後、1週間ぶりの高値となる1.0999ドルを付けた。

ポンド/ドルは0.6%高の1.2365ドル。英保守党の欧州連合(EU)懐疑派議員らが、ジョンソン首相が前日提示したEU離脱協定案の最終代替案について「許容できる合意」が可能との見方を示したことが材料視された。

米景気の今後の先行きについて手掛かりを得ようと、4日発表される9月の米雇用統計が注目される。

<債券> 国債利回りが6営業日連続で低下。2年債利回りは2017年9月以来の水準となった。製造業に加え、サービス業でも鈍化の兆しが示され、景気後退(リセッション)の懸念が強まった。[nL3N26O2T7]

4日発表の米9月雇用統計を控え、幅広い年限で利回りは低下。市場の金利変動観測を反映する米2年債利回り (US2YT=RR)は1.382%と、10.2ベーシスポイント(bp)低下した。前日も7.2bp下げていた。

BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略部門責任者、イアン・リンゲン氏は「今週発表の指標を受け、9月の国内経済に慎重な見方が広がり、国債への追い風になった。4日の統計はどちらの方向でも雇用トレンドを見極める上で重要だ」と述べた。

CMEグループのフェドウオッチによると、ISMの非製造業総合指数を受け、金利先物市場が織り込む10月29─30日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での25bpの利下げ確率は92.5%と、前日の77%から上昇した。[nL3N26O2XC]

バークレイズの世界インフレリンク調査部門責任者、マイケル・ポンド氏は「10月利下げの可能性は明らかだが、われわれの基本シナリオではまだない」とし、「米連邦準備理事会(FRB)が指標を重視するのは確かで、指標がかなり鈍化すれば対応するだろう」と述べた。

10年債利回り (US10YT=RR)は終盤に6.8bp低下の1.529%。30年債利回り (US30YT=RR)は5.3%低下の2.034%だった。

<株式> 上昇して取引を終えた。約3年ぶりの低水準となった非製造業関連指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)が景気悪化に歯止めをかけるために利下げを実施するとの期待が高まった。

マイクロソフト (O:MSFT)は1.2%、フェイスブック (O:FB)は2.7%それぞれ上昇。

米供給管理協会(ISM)がこの日発表した9月の非製造業総合指数は2016年8月以来の低水準となった。通商問題の影響が経済の広範な分野に波及している可能性が示唆された。[nL3N26O2T7]

週初に発表された9月のISM製造業景気指数が約10年ぶりの低水準となっていたこともあり、非製造業総合指数の発表後、相場は下落。しかし、月内のFOMCで利下げが実施されるとの期待が膨らむ中、上げに転じた。

飲料大手ペプシコ (O:PEP)は3%高。積極的な広告展開などが奏功し、四半期決算は市場予想を上回った。ペプシコ主導でS&P主要消費財 (SPLRCS)は0.7%高。S&Pエネルギー (SPNY)も1.3%高。

アルコール飲料大手コンステレーション・ブランズ (N:STZ)は6.1%安。大麻生産のキャノピー・グロース (TO:WEED)への出資に絡む損失が嫌気された。

4日発表の9月米雇用統計が注目される。米中貿易摩擦の打撃を受け、米経済が景気後退に向かっているかどうかを判断する上で新たな材料になる可能性がある。

<金先物> 米景気減速懸念を強める新たな指標の悪化を受けて買われ、3日続伸した。中心限月12 月物の清算値は前日比5.90ドル(0.39%)高の1オンス=1513.80ドル。相場は2日夕方以降、新規の手掛かり材料待ちで方向感が出ず、1505ドル付近をほぼ横ばいに推移。3日早朝に発表された最新週の米新規失業保険申請件数に対する反応も 鈍かった。

しかし、ISMが午前に9月の非製造業景況指数を発表すると、一転して買いが優勢となり、相場は一時1525.80ドルまで上昇。同指数は52.6 と、前月の56.4から大きく低下し、10年3カ月ぶりの低水準となった製造業景況指数(1日発表)と合わせて米景気の減速懸念を強める内容だった。

ただ、その後はFRBによる追加利下げへの期待が浮上し、相場は上げ幅を一部縮小。シカゴ連銀のエバンズ総裁が「適切な政策なら調整には極めてオープンだ」と述べたことなどがきっかけとなったもよう。

<米原油先物> 世界的な景気減速懸念を背景とした売りが先行した後、値頃感の買い戻しに下げ幅を縮小したものの、8営業日続落となった。米国産標準油種WTIの11月物の清算値は、前日比0.19ドル(0.36%)安の1バレル=52.45ドルと、中心限月ベースで約2カ月ぶりの安値となった。12月物の清算値は0.15ドル安の52.36ドル。

ISMが3日発表した9月の非製造業景況指数は52.6と、 前月から低下、市場予想(ロイター調べ)の55.0も下回った。1日公表のISM製造業景況指数は10年3カ月ぶりの低水準となっており、中国や欧州だけでなく米国の景気減速への懸念が一段と高まり、相場は一時50.99ドルまで下落した。

ただ、売り一巡後は旺盛な買い戻しが入り、朝方の下げ幅をほぼ一掃。外国為替市場でドルが対ユーロで下落に転じ、ドル建てで取引される商品に割安感が生じたことも原油の買いを後押しした。追加利下げ期待を背景に株価が持ち直したことも支援要因となった。

ドル/円 NY終値 106.90/106.93

始値 107.05

高値 107.11

安値 106.49

ユーロ/ドル NY終値 1.0964/1.0968

始値 1.0955 (EUR=)

高値 1.0999

安値 1.0949

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 104*28.00 2.0314% (US30YT=RR)

前営業日終値 103*19.00 2.0880%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*26.50 1.5341% (US10YT=RR)

前営業日終値 100*08.00 1.5970%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*23.25 1.3489% (US5YT=RR)

前営業日終値 100*10.75 1.4300%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*06.75 1.3921% (US2YT=RR)

前営業日終値 100*01.00 1.4840%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 26201.04 +122.42 +0.47 (DJI)

前営業日終値 26078.62

ナスダック総合 7872.27 +87.02 +1.12 (IXIC)

前営業日終値 7785.25

S&P総合500種 2910.63 +23.02 +0.80 (SPX)

前営業日終値 2887.61

COMEX金 12月限 1513.8 +5.9

前営業日終値 1507.9

COMEX銀 12月限 1767.6 ‐0.7

前営業日終値 1768.3

北海ブレント 12月限 57.71 +0.02 (LCOc1)

前営業日終値 57.69

米WTI先物 11月限 52.45 ‐0.19 (CLc1)

前営業日終値 52.64

CRB商品指数 173.4053 +0.4614 (TRCCRB)

前営業日終値 172.9439 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191003T222816+0000

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