[24日 ロイター] - <為替> クリスマスの祝日を控え、ドルは対ユーロで小動き。一方、対ドルで5営業日連続で下落していた英ポンドは上向いた。
終盤の取引でユーロは対ドルで0.02%安。
主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.02%高の97.674。
ドル指数は年初から約1.6%上昇。米経済が他の国の経済をアウトパフォームしていることもあり、リスク回避の姿勢が市場で強まる時はドルが買われる傾向があった。ただ、今月に入り米中が通商交渉で「第1段階」の合意に達したことを受け、通商問題を巡る緊張が緩和。ドルよりも通商問題に敏感な通貨の方が選好される傾向が出ている。
豪ドルはこの日は対米ドルでほぼ横ばいだったが、約5カ月ぶりの高水準近辺にとどまった。
中国人民元はやや上昇。中国の李克強首相が23日、中小企業の借り入れコスト引き下げに向けた一段の措置を検討する方針を示し、これには銀行の預金準備率(RRR)の広範な「目標を絞った」引き下げなどが含まれるとしたことが押し上げ要因となった。終盤の取引でオフショア人民元は1ドル=7.0026元。
カナダドルは対米ドルで0.13%安の1.316カナダドル。カナダ統計局が23日に発表した10月の国内総生産(GDP)は0.1%減と、予想の0.1%増に反して減少した。米自動車産業のストライキによる影響がなどが重しに。
英ポンドはこれまでの5営業日は対ドルで下落していたが、この日は安定化。0.2%高の1.2959ドルとなった。
<債券> クリスマスを控え商いが細る中、5年債入札が堅調な需要を集めたことを受け、国債価格が上昇した。
財務省が実施した410億ドルの5年債入札は、最高落札利回りが1.756%と、7月以来の高水準になった。応札倍率は2.49倍と、前月の入札とほぼ同水準だったもの、平均の2.37倍は上回った。
午後の取引で10年債 (US10YT=RR)利回りは1.903%。前日終盤は1.935%だった。30年債 (US30YT=RR)利回りは2.332%。前日終盤は2.362%だった。
5年債 (US5YT=RR)利回りは1.714%。前日終盤は1.754%だった。
2年債 (US2YT=RR)利回りは1.629%と、前日終盤の1.657%から低下。一時は2週間ぶりの高水準となる1.671%まで上昇した。
2年債と10年債の利回り格差は27.4ベーシスポイント(bp)となり、利回り曲線はややスティープ化した。
財務省は26日に320億ドルの7年債入札を実施する。
米債券市場は25日はクリスマスの祝日のため休場。
<株式> クリスマス休暇を控えた短縮取引の中、S&P総合500種とダウ工業株30種が下落。米中通商関係の改善に支えられ、最高値を更新してきた上昇基調がこの日は一服した。
一方、ナスダック総合指数は小幅高となり、9営業日連続で最高値を更新。米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) (O:AMD)の上昇が支援した。主要3株価指数はいずれも前日に終値ベースの最高値を更新していた。
年間の上昇率ではS&P500は2013年以来の大きさとなる見込み。
S&P500は昨年12月24日にかけて急落し、弱気相場入り寸前となった。ただ、その後は2019年にかけて上昇相場が始まり、S&P500は現時点で年初来約28%上昇している。米中通商関係を巡る楽観や米連邦準備理事会(FRB)による利下げ、不安視されていた経済指標や企業利益の改善などが背景だ。
セクター別では工業株 (SPLRCI)が下落率トップ。一方、不動産株が最も上昇した。市場参加者の休暇入りに伴い、今週は薄商いが予想されている。この日は午後1時までの短縮取引で、あすは休場となる。
個別銘柄では、AMDがRBCによる目標株価引き上げを受け2.4%高。
米配車大手ウーバー・テクノロジーズ (N:UBER)は0.4%上昇。創業者で前最高経営責任者(CEO)のトラビス・カラニック氏が年末までに取締役を退任すると発表した。
<金先物> 薄商いとなる中、持ち高調整目的の買いなどが入り、続伸。中心限月2月物の清算値は前日比16.10ドル(0.53%)高の1オンス=1504.80ドルと、11月上旬以来約7週間ぶりの高水準となった。
クリスマスに伴って休暇を取る市場参加者が多く、この日は薄商い。そうした中、相場が1500ドルの心理的な節目を越え、テクニカル面からも強気な見方が強まった。外国為替市場では、午後にかけてドルが対ユーロで下落。ドル建てで取引される金塊などの商 品の割安感につながり、金を支えた。
北朝鮮と米国の外交関係悪化も金の支援材料となったもよう。
<米原油先物> 需給引き締まり期待などを背景に続伸。米国産標準油種WTIの中心限月2月物の清算値は前日比0.59ドル(0.97%)高の1バレル=61.11ドル。3月物の清算値は0.59ドル高の60.94ドルとなった。
ロシアのノバク・エネルギー相は23日放送のテレビインタビューで、石油輸出国機構(OPEC)が主導する協調減産体制について「効果的で結果をもたらす」限り、協力を続ける方針を表明。需給不均衡是正への期待が広がり、原油買いにつながった。
最新週の米原油在庫が前週比180万バレル減(ロイター調査)と予想されていることも支援要因。
ドル/円 NY終値 109.39/109.40
始値 109.38
高値 109.42
安値 109.34
ユーロ/ドル NY終値 1.1087/1.1089
始値 1.1073 (EUR=)
高値 1.1093
安値 1.1073
米東部時間
30年債(指標銘柄) 14時04分 100*28.00 2.3341% (US30YT=RR)
前営業日終値 100*09.00 2.3620%
10年債(指標銘柄) 14時04分 98*20.00 1.9031% (US10YT=RR)
前営業日終値 98*11.00 1.9350%
5年債(指標銘柄) 14時00分 99*00.00 1.7123% (US5YT=RR)
前営業日終値 98*25.75 1.7540%
2年債(指標銘柄) 14時05分 99*31.75 1.6290% (US2YT=RR)
前営業日終値 99*30.00 1.6570%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 28515.45 -36.08 -0.13 (DJI)
前営業日終値 28551.53
ナスダック総合 8952.88 +7.24 +0.08 (IXIC)
前営業日終値 8945.65
S&P総合500種 3223.38 -0.63 -0.02 (SPX)
前営業日終値 3224.01
COMEX金 2月限 1504.8 +16.1
前営業日終値 1488.7
COMEX銀 3月限 1785.3 +35.4
前営業日終値 1749.9
北海ブレント 2月限 67.20 +0.81 (LCOc1)
前営業日終値 66.39
米WTI先物 2月限 61.11 +0.59 (CLc1)
前営業日終値 60.52
CRB商品指数 185.5338 +1.0646 (TRCCRB)
前営業日終値 184.4692 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191224T221614+0000