[14日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 小幅に続伸して取引を終えた。投資家は翌日に予定されている「第1段階」の米中通商合意署名に注目している。
中国の関係筋はこの日、中国が米国の自動車と航空機、エネルギー製品の購入を増やすと述べた。また、米国は中国の「為替操作国」への指定を解除した。[nL4N29J1JW][nL4N29I46P]
住宅建設のテイラー・ウィンペイ (L:TW)は3.9%上昇。英政府による住宅購入支援計画が追い風となり2019年に受注が22%増えたことが好感された。
ロンドンの新興企業向け株式市場、AIMに上場するオンラインファッション販売のブーフー (L:BOOH)は4.9%上昇し、過去最高値を付けた。クリスマス商戦の業績が好調だったほか、通期の業績見通しを引き上げたことが買い材料となった。
一方、賭け業者のフラッター・エンターテイメント (L:FLTRF)とウィリアム・ヒル (L:WMH)は1.2%と2.5%それぞれ下落した。賭け事におけるクレジットカードの使用を禁止した英政府の新規制が売り材料だった。政府は消費者の過剰債務を防ぐ狙いだ。
金生産会社センタミン (L:CEY)は7.0%下落。カナダの同業エンデバー・マイニング (TO:EDV)がセンタミンに対する買収提案を撤回したことが嫌気された。
<欧州株式市場> まちまちで取引を終えた。高級ブランド銘柄や住宅建設のテイラー・ウィンペイ (L:TW)が上昇する一方、石油株は値を下げた。
投資家は翌日に予定されている「第1段階」の米中通商合意の署名に注目している。18カ月間にわたり市場を惑わしてきた米中貿易摩擦の終結に向けた第一歩となる。
OANDAのアナリスト、クレイグ・アーラム氏は「合意内容の詳細を待っている。詳細を見て、持続可能性や効果を見極める。市場は待っている段階だ」と述べた。
TSロンバードの戦略責任者アンドレア・チッチョーネ氏は、第2段階の交渉を巡る時期や、見込まれる合意内容などについて何らかのヒントがあれば、それが最も重要な注目点だと語った。
UBSが高級ブランド部門について、消費者信頼感が過去最高水準にあり、合併・買収(M&A)観測が続く中、2020年も忙しくなるとの見方を示したことで同部門が値上がりした。フランスの高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン) (PA:LVMH)は1.0%上昇し過去最高値を付けた。
テイラー・ウィンペイは3.9%高だった。19年の受注が22%増えたほか、20年について前向きな見通しを示したことが好感された。
一方、STOXX欧州600種石油・ガス株指数 (SXEP)は0.37%下落した。投資判断の引き下げが嫌気された石油開発大手タロー・オイル (L:TLW)は5.0%安だった。英石油大手BP (L:BP)は0.2%下落。ベレンバーグが増配は20年下半期まで待つ必要があるだろうという見方を示したことが売り材料だった。
<ユーロ圏債券> 国債利回りが小幅低下。前日は米中貿易摩擦の緩和期待から利回りが上昇していたが、この日はポジション調整の動きが見られたという。
米財務省は13日、貿易相手国・地域の通貨政策を分析した外国為替報告書を公表し、中国の「為替操作国」認定を解除したと表明。中国は競争的通貨切り下げ抑制に向けた実行可能な取り組みを約束し、第1段階通商合意の一環として為替相場と対外収支の関連情報開示で合意したと説明した。[nL4N29I46P]
市場では、米中貿易摩擦の緩和に加えユーロ圏経済への前向きな見方などから、債券相場は当面、軟調地合いが継続すると予想されている。
みずほの金利戦略部長、ピーター・チャットウエル氏は「欧州国債への需要が一定程度見られたのは事実だが、向こう6週間では軟調地合いが見込まれる。経済指標はわずかながら改善しており、こうした流れを背景に国債よりも信用スプレッドに絡む買いが選好されると思う」と述べた。
当局者発言では、欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事が14日、昨年大きく落ち込んだユーロ圏の成長とインフレは安定化しつつあるとの認識を示し、これまでの緩和措置は正しかったと主張した。[nL4N29J2LK]
ドイツ10年債利回り (DE10YT=RR)は約2ベーシスポイント(bp)低下しマイナス0.21%。一時マイナス0.188%と2週間ぶりの高水準を付けた。フランス10年債利回り (FR10YT=RR)やイタリア10年債利回り (IT10YT=RR)も約1ー2bp低下した。
こうした中、スペインでは、サンチェス新内閣の発足後初となるシンジケートを通じた10年債の売却で、予定額の100億ユーロに対し応募額が530億ユーロを超え、過去最高を記録した。利回りは0.525%。この日の流通市場で、スペイン10年債利回り (ES10YT=RR)は0.483%近辺で推移した。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.1128 1.1140 (EUR=)
ドル/円 110.04 109.96
ユーロ/円 122.47 122.52 (EURJPY=)
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 419.59 +1.20 +0.29 418.39 (STOXX)
FTSEユーロファースト300種 1639.51 +3.86 +0.24 1635.65 (FTEU3)
ユーロSTOXX50種 3774.88 -4.80 -0.13 3779.68 (STOXX50E)
FTSE100種 7622.35 +4.75 +0.06 7617.60 (FTSE)
クセトラDAX 13456.4 +4.97 +0.04 13451.52 (GDAXI)
CAC40種 6040.89 +4.75 +0.08 6036.14 (FCHI)
<金現物> 午後 コード
値決め 1545.1
<金利・債券>
米東部時間13時48分
*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード
3カ月物ユーロ 100.39 0.00 100.39 (FEIc1)
独連邦債2年物 111.90 0.00 111.90 (FGBSc1)
独連邦債5年物 133.77 +0.05 133.72 (FGBMc1)
独連邦債10年物 171.01 +0.25 170.76 (FGBLc1)
独連邦債30年物 199.26 +1.02 198.24 (FGBXc1)
*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード
独連邦債2年物 -0.580 +0.003 -0.585 (DE2YT=RR)
独連邦債5年物 -0.486 -0.004 -0.480 (DE5YT=RR)
独連邦債10年物 -0.212 -0.015 -0.194 (DE10YT=RR)
独連邦債30年物 0.344 -0.020 0.367 (DE30YT=RR) OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200114T223824+0000