40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

NY市場サマリー(17日)S&P・ナスダック反発、ドルは下落

発行済 2020-07-18 06:33
更新済 2020-07-18 06:45

[17日 ロイター] - <為替> ドルが幅広い通貨に対して下落した。欧州連合(EU)首脳による新型コロナウイルス復興基金案を巡る協議は難航しているもようだが、ユーロは4カ月ぶりの高値近辺に浮上した。

チェコのバビシュ首相は、復興基金の規模を巡って各国が「真逆の意見」を主張しているとした上で、「きょう中に一定の合意が得られるか様子を見守るが、合意は難しいと思う。これまでのところ、まとまる気配が感じられず、むしろその逆の雰囲気だ」と語った。

終盤のユーロ (EUR=)は0.49%高の1.144ドルと、新型コロナ危機で市場が急落した3月以来の高値である15日の1.145ドルに迫った。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「18日のEU首脳会議終了までにポジティブな結果が出れば、ユーロは年初来高値更新のチケットを手に入れるだろう」と述べた。

ユーロが上昇すれば、テクニカル上の節目である1.15ドルを19年2月以降で初めて突破する可能性が高い。

ただマニンボ氏は「逆に言えば、失望的な内容なら直近のユーロの上昇が巻き戻されるリスクがある」と警告した。

BDスイスの投資調査部門責任者、マーシャル・ギットラー氏は、EUが救済計画を前進させれば、長期にわたりユーロに影響を及ぼすと指摘。合意によってショックに対する財政面での対応力が確立され、通貨同盟がさらに安定化することで、「準備通貨としてのユーロの魅力が高まる」と語った。

ドル指数 (=USD)は0.36%安の95.930。リスクオンの動きがドル買いを抑制し、円やスイスフランに対しても下落した。

他の安全通貨に対するドルの下落は、危機下にあっても米国内の新型コロナ感染者の急増によってドルの魅力が低下していることを示す可能性もある。

<債券> 国債利回りが上昇した。ただ、市場では新型コロナウイルス感染拡大抑制措置で経済が新たにダメージを受けるという懸念と、最悪期は過ぎたとの楽観的な見方がせめぎ合っており、利回りの動きは狭い範囲内にとどまっている。

ロイターの集計によると、米国の新型ウイルス感染者は16日に7万7217人増加し、1日当たりの増加数としては過去最多を更新。死者数は969人増と6月10日以降で最悪となった。

それでも景気回復に対する楽観的な見方が出ていることで、リスク選好は強く、この日は株価もおおむね上昇した。

キャンター・フィッツジェラルド(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏は、米国債は「新型ウイルスを巡るニュースと株価の動きに連動している。ただ、必ずしも正確になぞっているわけではない。買い手は存在しているが、レンジから抜け出すほどの買いは見られていない」と述べた。

10年債 (US10YT=RR)利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇の0.628%。同利回りは6月中旬以降、0.569─0.784%の狭いレンジにとどまっている。

2年債と10年債の利回り格差は1bp拡大の48bp。

この日発表の経済指標では、商務省発表の6月の住宅着工件数(季節調整済み)が年率換算で前月比17.3%増の118万6000戸と、2016年10月以来の高い伸びを記録した。一方、ミシガン大学発表の7月の消費者信頼感指数(速報値)は73.2と、前月の78.1から低下した。

財務省は来週、170億ドルの20年債と、140億ドルの10年物インフレ連動債(TIPS)の入札を実施する。

政府刺激策などへの期待からTIPSはここ数カ月は好調に推移しており、この日の10年物TIPSの利回りはマイナス0.84%。6月初旬はマイナス0.40%近辺にあった。

<株式> S&P総合500とナスダック総合が反発。新型コロナウイルス感染再拡大による企業への影響を巡る懸念は根強いものの、政府による刺激策への期待が投資家心理を下支えた。

ダウ平均株価は続落。金融大手ゴールドマン・サックス (N:GS)が1.5%下落し、全体を圧迫した。

ネットフリックス (O:NFLX)は6.5%安。第3・四半期に契約者数の伸びが予想以上に鈍化するとの見通しが嫌気された。

ネットフリックスの下げに押され、S&P通信サービス (SPLRCL)は0.4%下落した。

一方、公益 (SPLRCU)、不動産<.SPLRCR>、ヘルスケア (SPXHC)は上昇した。

投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数) (VIX)は25.68と、終値ベースで6月5日以来の低水準となった。

週間ベースでは、新型コロナワクチンや景気回復への期待を追い風にS&Pが1.2%、ダウが2.3%それぞれ値上がり。一方、マイクロソフト (O:MSFT)やアマゾン・ドット・コム (O:AMZN)が売られたことで、ナスダックは1.1%値下がりした。

第2・四半期の企業決算発表は来週本格化し、マイクロソフトのほか、テスラ (O:TSLA)やインテル (O:INTC)、ベライゾン・コミュニケーションズ (N:VZ)などが決算を発表する。

今年の企業業績がコロナ禍の影響を被る見通しとなる中、投資家は回復の時期や規模を巡る手掛かりを得ようと、企業の見通しを注視している。USバンク・ウェルス・マネジメントのトム・ハインリン氏は「2021、22年がどのような状況になるかが問題だ」と述べた。

また、政府による追加失業給付の特別措置終了が月末に迫る中、追加支援策が打ち出されるとの期待も高まっている。議会は週明け20日に新たなコロナ経済対策を巡り審議を始める。

この日決算を発表した資産運用大手ブラックロック (N:BLK)は3.7%高。第2・四半期決算は、予想を上回る21%の増益となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.43対1の比率で上回った。ナスダックでも1.5対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は95億株。直近20営業日の平均は116億株。

<金先物> 米国内での新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念される中、対ユーロでのドルの下落を背景に買われ、反発した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比9.70ドル(0.54%)高の1オンス=1810.00ドル。

米南部や西部を中心に新型コロナの感染者が急増する中、経済活動の再規制に対する警戒感が強まっており、安全資産とされる金が買われた。また、外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行。ドル建てで取引される金塊などの商品の割安感につながり、金の買いを誘った。また、チャート絡みの買いも引き続き相場を支えた。

金塊現物相場は午後1時32分現在、10.055ドル高の1808.000ドル。

<米原油先物> 需給緩和懸念がくすぶる中、小幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.16ドル(0.39%)安の1バレル=40.59ドル。9月物は0.18ドル安の40.75ドルだった。

米南部や西部で新型コロナウイルス感染者が急増。米紙ニューヨーク・タイムズの集計によると、米国で16日の新規感染者は7万5000人を超え、過去最多となった。経済活動再開の動きが停滞し、エネルギー需要が減退するとの懸念が相場を圧迫した。また、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPEC+(プラス)」は15日、5月から導入した協調減産の規模を8月から縮小することを確認しており、供給過剰への警戒感も浮上。相場は売りが先行し、一時40.02ドルと、再び40ドル割れに迫った。

ただ安値圏では値頃感を受けた買い戻しが入り、下げ幅を一部縮小。外国為替市場でドル安・ユーロ高が進行し、ドル建てで取引される原油の割安感を強めたことも売りを抑えたもよう。17、18両日に開催される欧州連合(EU)首脳会議で復興基金創設で合意するとの期待が引き続きユーロ買いを支えている。

ドル/円 NY終値 106.99/107.02

始値 107.13

高値 107.27

安値 106.95

ユーロ/ドル NY終値 1.1426/1.1430

始値 1.1428 (EUR=)

高値 1.1443

安値 1.1417

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 98*03.50 1.3270% (US30YT=RR)

前営業日終値 98*23.50 1.3010%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.50 0.6233% (US10YT=RR)

前営業日終値 100*04.00 0.6120%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.50 0.2786% (US5YT=RR)

前営業日終値 99*28.00 0.2750%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.88 0.1431% (US2YT=RR)

前営業日終値 99*30.63 0.1470%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 26671.95 -62.76 -0.23 (DJI)

前営業日終値 26734.71

ナスダック総合 10503.19 +29.36 +0.28 (IXIC)

前営業日終値 10473.83

S&P総合500種 3224.73 +9.16 +0.28 (SPX)

前営業日終値 3215.57

COMEX金 8月限 1810.0 +9.7 <0#GC:>

前営業日終値 1800.3

COMEX銀 9月限 1976.4 +19.1 <0#SI:>

前営業日終値 1957.3

北海ブレント 9月限 43.14 ‐0.23 (LCOc1)<0#LCO:>

前営業日終値 43.37

米WTI先物 8月限 40.59 ‐0.16 (CLc1)<0#CL:>

前営業日終値 40.75

CRB商品指数 140.8271 +0.0115 (TRCCRB)

前営業日終値 140.8156

(※関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください) OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200717T212757+0000

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます