[ロンドン 8日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は8日、新型コロナウイルス感染拡大の影響からの景気回復に鈍化の兆しが出ているとの認識を示した。
ベイリー総裁は議会下院で「回復が一部足踏み状態になっていることが短期指標で示されている」と述べた。
物価情勢については、このところのインフレ率の急上昇は長続きせず、物価上昇につながっている供給網の阻害はいずれ解決すると予想。労働市場については、政府の雇用支援策が今月末に期限切れを迎えることで、企業の採用活動が後押しされる可能性があるとしながらも、労働力不足に起因する圧力を懸念していると語った。
ラムスデン副総裁は「デフレ・シナリオ」よりも「インフレ・シナリオ」に重きを置いていると表明。自身の見通しに対する見解に従い、8月の会合では政策据え置きに票を投じたとしながらも、「特に新型コロナのデルタ変異株と労働市場の動きに留意しながら、データを注視していく」と述べた。