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今週のマーケットで注目すべき5つのポイント

発行済 2022-01-23 21:24
更新済 2022-01-23 21:15
© Reuters

執筆:Noreen Burke

Investing.com -- 米連邦準備制度理事会(FRB)の会合と企業決算の発表を控え、今週は市場にとって重要な週になりそうだ。FRBのパウエル議長は、高騰するインフレに対処するため、3月に2018年以来の利上げを実施するを示唆すると予想される。また、Microsoft (NASDAQ:MSFT)、Apple (NASDAQ:AAPL)、Tesla (NASDAQ:TSLA)などの大手企業の決算が予定されており、投資家は先週の暴落の後に安心感を得るために決算に注目しているが、市場のボラティリティは今のところ続きそうである。米国の第4四半期GDPのデータも発表を予定している。英国とユーロ圏の経済指標にはオミクロン株の影響が出るだろう。当記事にて週の初めに知っておくべきことをまとめた。

  1. FRB,3月の利上げを示唆

先週、米国のインフレ率が40年ぶりの高水準に達したことを受けて、投資家は金利の将来見通しより明確にするためにFRBの動向に注目している。

パウエル議長は3月の会合で資産購入プログラムを予定通り終了させ、同じ会合で政策金利を現在のゼロに近い水準から25bps引き上げることを示すと予想されている。

市場ではすでに年内に約4回の利上げが予想されているため、投資家はFRBが約9兆ドルのバランス・シートについてどのように発言するかにも注目している。

現在、FRBが金融政策を引き締めるために、年後半にはバランスシートの縮小を開始すると予想されている。12月に開催されたFRBの議事録によると、FRB関係者は保有する債券の削減について長時間議論していたことが伺える。

バランス・シートの縮小が過去よりも早まる可能性を示唆するものがあれば、米国債やハイテク株の反落が拡大する可能性もある。

  1. 決算発表シーズン

マイクロソフト、アップル、テスラなどの大手企業が今週の決算発表を予定しており、投資家はパンデミックに後押しされた企業とファンダメンタルズが堅固な企業を分けて考え始めている。

FAANGの寵児であるNetflix (NASDAQ:NFLX)は、第1四半期の新規加入者数の伸びがアナリストの予測の半分以下になると予想したことで、金曜日に20%以上の暴落を記録し、S&P 500とナスダックの重荷となった。

火曜日に報告するMicrosoftは、FactSet社がまとめたデータによると、四半期の売上高が初めて500億ドルを超える見込みである。

また、水曜日に発表されるTeslaと木曜日に発表されるAppleは、FactSet社のデータによると、記録的な利益を計上すると期待されている。

ハイテク株以外では、 3M (NYSE:MMM)、GE (NYSE:GE)、IBM (NYSE:IBM)、Intel (NASDAQ:INTC)、Caterpillar (NYSE:CAT)、American Express (NYSE:AXP)など、多数の大企業が決算発表を予定している。また、Boeing (NYSE:BA)、Mastercard (NYSE:MA)、Visa (NYSE:V)、McDonald's (NYSE:MCD)、Johnson & Johnson (NYSE:JNJ)、Colgate-Palmolive (NYSE:CL) なども決算発表を行う予定だ。

  1. 乱高下する市場

今週の市場は、投資家がFRBの動向と企業決算に注目していることから、乱高下が続きそうである。

ハイテク株の下落によってナスダックは調整局面に入り、米国株式市場の主要指数は先週金曜日に大幅に下落して取引を終えた。S&P500とハイテク株の構成比率の多いナスダックは、2020年3月にパンデミックが始まって以来、週次の下落率では最大となった。

ハイテク企業は、パンデミックの際に大きな恩恵を受け、過去2年間で株価が急上昇していた。

しかし、2022年に入ってからハイテク株やグロース株は、FRBが高止まりするインフレに対処するために積極的な利上げを行うとの期待を受けて、米国債利回りが急激に上昇したことで、大きな下落圧力を受けている。

金利の上昇は、将来の利益の見通しに基づいて高いバリュエーションを持つハイテク企業を苦しめるものとなるだろう。

  1. 米国の経済指標

米国では木曜日に2021年第4四半期の国内総生産(GDP)の速報値が発表され、エコノミストは年率換算で5.2%の成長を予想している。ここ数週間、オミクロン株に起因するコロナウィルスの感染者数の増加が経済活動に打撃を与えているため、期待値は低下している。

経済カレンダーには、12月の個人所得消費の経済データも含まれている。エコノミストは先月の小売売上高がすでに急落していることから、個人消費は大幅に減少するとみている。

また、先週3ヶ月ぶりの高水準に跳ね上がった新規失業保険申請件数も発表される。

一部のエコノミストは、失業保険申請件数の増加に加え、12月の小売売上高の急激な減少は、経済成長が勢いを失っていることを示しているのではないかと懸念しているが、これによってFRBが3月の利上げを止めることはないだろう。

  1. ユーロ圏、英国における経済指標

ユーロ圏最大の経済国ドイツは、フランスおよびスペインとともに、金曜日に2021年第4四半期のGDPデータを発表する予定だ。翌週のユーロ圏のGDPデータに先駆けて、経済回復に対する各国におけるオミクロン株の影響を示すものとなる。

ユーロ圏では、月曜日にPMIの数値が発表され、今月の経済活動の状況を示す予定である。

英国では月曜日にPMIデータが発表される。サービス部門の活動はオミクロン株による感染被害が拡大する中で12月に急激に減速したが、その後の経済データでは経済活動が回復し始めていることを示している。今回のデータは12月からわずかに上昇すると予想されており、今のところイングランド銀行は2月の再利上げに向けて順調に進んでいるようである。

--ロイターの報道を元に当記事を執筆



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