米中貿易交渉の次の材料待ちとなっているアジア時間の米ドルインデックスは97.660と横ばいで推移している。昨日CNBCの記者がツィッターで、中国が貿易合意に悲観的になっていると報じ、トランプ大統領が関税撤廃に同意していないことを示唆した。このニュースまでは米中閣僚級電話会議で建設的な話し合いを行ったとの報道や米高官から米中合意への楽観的見通しが語られ、金融市場はリスクオンに傾いていた。
午後3時4分時点での米10年債利回りは1.808%まで低下し、ドル円は108.61円と108円台半ば近くで推移している。
ドルオフショア人民元は0.02%安の7.0244とほぼ横ばいで推移している。中国人民銀行が18日に7日物リバースレポの金利を2.55%から2.50%に引き下げたが、これは2015年以来であった。これを好感し、上海総合指数は0.77%高まで上昇している。
英ポンドドルは0.09%高の1.2963。12月に予定されている下院選挙で保守党がジョンソン首相のブレグジット案支持でまとまったとのニュースが好感されている。
豪ドル米ドルは0.11%安の0.6801。オーストラリア準備銀行は5日に開催された金融政策決定会合の議事要旨を公表した。前回は政策金利を0.75%に据え置いたが、会議では利下げも検討したことが書かれており、必要な場合はさらなる金融緩和を実行すると述べられている。市場はさらに0.25%の利下げがあると予想しており、豪ドル米ドルは議事要旨発表後に一時0.6785まで下落した。
トランプ大統領はツイッターでパウエルFRB議長と会談したことを明かし、「政策金利とマイナス金利、低インフレ、金融緩和、ドル高の製造業への影響、中国とEU、その他の諸国との貿易問題などを含むあらゆることを議論した」と述べた。大統領はFRBの金融政策を批判し、ドルが強すぎると批判している。