[東京 8日 ロイター] - 菅義偉官房長官は8日の閣議後の会見で、安倍晋三首相が台風被害などを含めた防災・減災対策に向けて財政措置を伴う経済対策をとりまとめるよう指示したことを明らかにした。
官房長官は「昨日とりまとめた災害対策パッケージの実行として本日、第一弾予備費の実行を決定した。さらに復旧の取り組みを加速し、海外発リスクへの対応と生産性向上のため、15カ月予算の考え方で新たに経済対策を策定する」と述べた。
西村康稔経済再生相によると、経済対策は災害復旧・生産性向上・五輪後など未来への投資が柱で、2019年度予備費・補正予算、20年度予算(臨時・特別措置)を組み合わせる。
閣議では安倍首相から、補正予算を新たに編成し、予備費を含めた今年度予算と来年度の臨時特別措置を組み合わせることにより、万全の対策とするとの発言があった。
麻生太郎財務相は閣議後会見で「(経済対策は)人口減・少子高齢化を乗り越え、企業の生産性向上で力強い経済成長のために行う」と説明した。
規模や対策の取りまとめ時期について西村経済再生相は「関係省庁の提案で決まってくる」と述べるにとどめた。
さらに首相は、復旧復興と合わせ、水害対策を中心に3年間の国土強靭化を強力に推進すると発言したという。現行の3カ年緊急対策は2020年度が最終年度だが、西村再生相は会見でその先も国民の安心を確保したいと述べ、延長の可能性を示唆した。
*内容を追加しました。