[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。週半ばまで下げ基調となっていた反動で自律反発を期待した買いや、出遅れ感・割安感を意識した買いが先行した。円安基調や時間外取引の米株先物やアジア株がしっかりとした動きとなったことも支えとなり、日経平均・TOPIXはともに1%を超す上昇となった。
日経平均は寄り付きで続伸した後も上値を伸ばし、前営業日比383円36銭高の2万9661円22銭で高値を付けた。オーバーナイトの米国株式市場はまちまちとなったものの、東京市場では幅広い業種で買いが先行。好業績銘柄への物色も指数の下支えとなった。
TOPIXは前営業日比1.31%高の2040.60ポイント。東証1部の売買代金は2兆9426億7700万円だった。東証33業種は石油・石炭製品を除く32業種が値上がり。不動産業、鉄鋼、鉱業、建設業、情報・通信業、輸送用機器などが値上がり率上位となった。
大和証券のシニアエコノミスト、末廣徹氏は「為替の円高傾向や原油高など株式市場にとってネガティブと捉えられる材料がいったん落ち着き、決算発表の一巡でヘッドラインリスクを警戒する動きも弱まっている」と分析する。ただ、ドル/円や米長期金利の落ち着きは一時的とみられるため、来週以降も警戒が必要だという。
個別では、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、リクルートホールディングス、キッコーマン、信越化学工業がしっかり。半面、スズキ、大塚ホールディングス、ファーストリテイリングは売られた。
東証1部の騰落数は、値上がり1697銘柄(77%)に対し、値下がりが421銘柄(19%)、変わらずが64銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29609.97 +332.11 29381.45 29,381.45─29,661.22
TOPIX 2040.60 +26.30 2023.97 2,023.97─2,046.03
東証出来高(万株) 132145.00 東証売買代金(億円) 29426.77