米中が貿易協議で「第1段階」合意に達した。
これを受けて、トランプ大統領は12月15日に予定していた中国の消費関連製品に対する追加関税を見送る決定をしたほか、一部の関税率を引き下げた。
しかし、いまのところ製造業には回復の兆しが見えない。
改善が期待されていた最新12月の地区製造魚指数は予想外に前月から逆に悪化が目立つ。
米国の12月リッチモンド連銀製造業指数は‐5とプラスに改善予想に反して、11月-1に続き2カ月連続のマイナスに落ち込んだ。
9月来で最低。
また重要項目である新規受注が‐13と11月の‐3から一段と悪化した。
特に週平均労働時間が−15と、景気後退時の2009年4月来で最低を記録しており、現在ピーク水準にある米国の労働市場に警戒感を与える。
12月カンザスシティ連銀製造業活動は−8と、予想外に11月‐3から悪化し、6カ月連続のマイナス。
2016年2月来で最低となった。
12月フィラデルフィア連銀景況は0.3と、6月来で最低となった。
12月■悪化リッチモンド連銀製造業指数:‐5(予想:1、11月:-1)、9月来で最低現況新規受注:−13(11月‐3)受注残:−11(11月‐11)設備稼働率:−12(11月2)地域のビジネス状況:−6(11月5)雇用:7(11月5)賃金:29(11月24)週平均労働時間:−15、2009年4月来で最低在庫(完成品):22(11月15)在庫(材料):21(11月20)6カ月先新規受注:29(11月30)受注残:8(11月16)設備稼働率:28(11月31)地域のビジネス状況:27(11月16)雇用:12(11月13)賃金:46(11月62)週平均労働時間:14(11月5)在庫(完成品):3(11月3)在庫(材料):8(11月6)フィラデルフィア連銀景況:0.3(予想8.0、11月10.4)、6月来で最低カンザスシティ連銀製造業活動:−8(予想‐3、11月‐3)、2016年2月来で最低■改善シカゴ連銀全米活動指数:0.56(予想‐0.33、11月‐0.76)、2月来で最高米中「第1段階」貿易合意の1月初旬の署名を目指し、中国政府は今週、850品目以上の輸入関税率の引き下げを発表している。
米中貿易摩擦への懸念が後退しつつあるが、製造業に自信が回復するにはしばらく時間がかかりそうだ。