[東京 5日 ロイター] - 厚生労働省が5日公表した6月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比0.4%低下となり3カ月連続のマイナスだった。名目賃金を示す現金給与総額は前年比2.2%増と2018年6月以来の伸びとなったものの、消費者物価指数が同2.8%上昇したことで相殺された。実質賃金のマイナス幅は5月の1.8%から縮小した。
6月の現金給与総額は労働者一人当たりの平均で前年比2.2%増の45万2695円となり、5月の1.0%からプラス幅が拡大した。ボーナスなどの特別に支払われた給与が前年比3.1%増の18万3590円と増えたのが押し上げた。
所定内給与は前年比1.3%増の25万0678円、所定外給与は同5.8%増の1万8427円だった。
毎月勤労統計で用いられる消費者物価指数は、2020年基準の持ち家の帰属家賃を除くベース。携帯電話料金値下げの影響一巡でプラス幅が3月の1.5%から4月は3.0%に大きく拡大、5月2.9%、6月2.8%となっている。