[モスクワ 21日 ロイター] - 金融業界筋や人材紹介会社によると、米シティやオーストリアのライファイゼンバンク・インターナショナルなどは今月からロシアで人材の募集を開始した。同国からの撤退が困難なことが背景にある。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて欧米の銀行は外国人をロシア拠点の上級職から外し、同国から撤退する方法を検討した。
だがロシアのアレクセイ・モイセーエフ財務次官は先週、ロシアの銀行が海外で通常業務できない間、ロシアは外国銀行によるロシア子会社の売却を阻止する考えを示した。
このため外資系銀行で空席を埋める動きが出ている。ある銀行関係者はによると、外資系銀行はロシアから簡単に撤退できないと分かってから人材を募集し始めた。
ロシアの大手人材紹介会社ヘッドハンターによると、ライファイゼンが7月に276件、シティは84件の求人情報を掲載した。
ロイターが確認したオンライン求人広告によると、ライファイゼンはモスクワで法人顧客向けサービスを行うマネジャーを募集していた。シティは、クレジットマネジャーとジュニアエキスパートを求めていた。
このほかイタリアのインテサ・サンパオロとウニクレディト・グループも顧客サービス、外貨決済、情報通信に関する人材を募集していた。