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東京外為市場・15時=ドル84円後半、6年半ぶり為替介入で一時85円回復

発行済 2010-09-15 16:16

        ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 84.86/87  1.2994/96  110.25/29

正午現在   84.49/52  1.2966/67  109.54/59

午前9時現在 83.08/09  1.2995/96  107.96/99

NY17時現在 83.02/06  1.2990/92  107.90/95

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 [東京 15日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時

点から大幅高の84円後半。15年ぶり安値を更新した直後に財務省による6年半ぶりの

為替介入が入り、ドル/円は急騰。一時は85円台を回復して安値からは2円以上の上昇

となった。

 海外市場でドル/円は、米国金利の低下や比較的介入への姿勢が弱いとみられていた菅

首相が民主党代表選で再選されたことを受けて83円を割り込み、15年ぶり安値を更新

した。この流れを受けた東京市場でも、午前中に82.87円をつけて15年ぶりの新安

値をつけた。財務省が6年半ぶりの為替介入に踏み切ったのはその直後だった。

 ドル/円はわずか10分ほどの間に84円台まで1円以上急騰。その後も断続的な介入

が続き、ドル/円は上値追いとなって一時85.14円まで上昇しており、きょうの安値

からの上昇幅は2円を超えた。時事通信によると、市場規模は1000億円を大きく上回

ったもようで「気合いの入った介入だった」(邦銀)という。

 野田財務相は財務省内で緊急会見を行い、午前10時半過ぎの外国為替市場で円売り介

入の実施に踏み切ったことを表明した。「為替介入は日本単独」(野田財務相)となった

が、記者会見で発表することでアナウンスメント効果を発揮。また、関係筋によると、日

銀は15日の外為市場で実施した円売り/ドル買い介入で供給した資金を吸収せず非不胎

化する方向。財務省幹部も「介入は1回やって終わりというものではない」との発言で援

護射撃し、単独介入ながら介入効果を最大限に発揮することを狙ったものとみられてい

る。

 ただ、ドルは85円台では上昇一服。輸出企業は85円以上で売りたい意向とみられ「

ここからさらに(輸出企業の売りを吸収して)上昇できるか正念場になる」(国内銀行)

との声が多い。きょうのところは輸出企業の売りは本格化していないもようだが「(輸出

企業のためには)85円以上に持っていかなければ意味はない。中間決算期末である9月

末を意識して9月後半が勝負になるだろう」(クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテ

ジストの深谷幸司氏)との声も出ている。

 <人民元に関する米公聴会で日本の介入に言及あるか関心>

 市場では16日の人民元に関する米議会の公聴会でのガイトナー財務長官による証言に

注目が集まっている。人民元の上昇の鈍さに米国はいらだちを募らせており、3日付の米

紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ガイトナー米財務長官は中国の

人民元改革に満足かとの質問に対し「もちろんしていない」と答えた。

 「16日の公聴会で中国の介入を含めた為替政策に非難が集まることが予想される。こ

の場で日本の介入についてどう判断されるか。話題にならなければそれが一番いいが、ガ

イトナー長官が望ましくないとの判断を示した場合、投機筋があらためて円買いで攻める

きっかけになる可能性もある」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子

氏)との声が上がっている。

 これに対し、クレディ・スイス証券の深谷氏は「否定されても、日本がさらに介入を続

ければいい」との見方。米国が日本との対立を先鋭化させることはないとの見方で「日本

が単独介入を続けても、米国が日本に対応して反対介入をすることはない」と指摘してい

る。

 (ロイター日本語ニュース 松平陽子)

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