[ワシントン 23日 ロイター] - 米政府は23日、中国とロシアが連携して「極めて反自由主義的」な世界秩序を新たに作ろうとしていると批判し、ウクライナに対するロシアの行動もその一環だとの認識を示した。
米国務省のプライス報道官は、中国を含め世界の責任ある国家は全て、ロシアのプーチン大統領にウクライナ情勢の緊張緩和を迫る義務があると強調。だが、中国には、この目的を果たすためにロシアへの大きな影響力を用いているかどうか問いただす必要があると述べた。
その上で、中ロが今月の首脳会談で表明した、西側諸国への対応で連携を強める「限界のない」パートナーシップに言及し、中ロ関係の方向性は「大きな懸念材料」だと語った。
「ロシアと中国も世界秩序を望んでいるが、これは極めて非自由主義的で、世界各国が過去70年間に構築した体制とは対照的だ」と指摘。「いろいろな意味で破壊的で、付加的ではない」とした。
国家主権は侵害が許されない聖域だとの中国の主張に触れ、プーチン大統領にウクライナから引き下がるように迫ることはしない現在の対応と、どう整合性を取るのか問う必要があると語った。
ウクライナは24日、非常事態宣言を発令。ロシアはウクライナ東部の親ロシア派地域から軍事支援の要請があったと主張している。
中国はウクライナ危機の当事国全てに自制を求めてきた。いかなる国も主権、独立性、領土の一体性が尊重され、守られる必要があるとの立場だが、同時に、ロシアの安全保障に関する要求に対処するよう米国に要請していた。