Gwladys Fouche Ilze Filks
[オスロ/ストックホルム 29日 ロイター] - ノルウェーのノーベル賞委員会は10月6日、2023年のノーベル平和賞を発表する。ブックメーカー(賭け屋)ではウクライナのゼレンスキー大統領やロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が有力候補に挙がっているが、専門家は女性や少数民族の権利、環境保護を訴える活動家が受賞する可能性を指摘する。
ロシアがウクライナ侵攻を続ける中、ブックメーカーはゼレンスキー氏を最有力視しているが、専門家は戦時中の指導者であるため選ばれる可能性は低いとみている。過去2年間にロシアの反体制派が受賞しているため、収監中のナワリヌイ氏が選ばれる可能性も低いとみられる。
ブックメーカーで3番目に人気が高いのは少数民族ウイグル族の権利を主張して収監された学者のイリハム・トフティ氏だが、同氏が受賞すれば中国の反発は必至だ。
オスロ国際平和研究所のヘンリック・ウーダル所長は今年が国連総会で世界人権宣言が採択されて75年の節目に当たるため、人権活動家による平和への貢献に光を当てる可能性があると指摘。
トフティ氏や中国の活動家の他に、イランの人権活動家ナルゲス・モハマディさんとアフガニスタンで女性の権利を主張するマブバ・サラジャさんを候補として挙げた。