中国株は米国市場の2日連続大幅安を受けて前日比約2%下落したが、切り返した。他のアジア株式市場も概ね金曜日の午後の取引で、朝の下落分を取り戻している。
中国の 上海総合指数と 深セン総合指数は、それぞれ午後3時28分までにそれぞれ0.9%と0.36%と反発した。香港の ハンセン指数も2.47%上がった。
9月の中国の対米国貿易黒字は2132.3億元に達したが、市場予想は1362億元であった。ドル建ての輸出は前年比で14.5%の増加となり、予想の8.2%よりも高い結果となった。ドル建て輸入は14.3%増加だった。
Capital Economicsのエコノミストは「世界経済成長が鈍化するにつれ、次の四半期で中国の輸出は減速するだろう。米国の輸入業者による前倒し輸入で、影響の多くを来年まで感じないだろうが、米国の関税によって引き起こされることだ」と述べた。
ウォールストリートジャーナルによると、テンセントホールディングス(香港: 0700)の子会社であるテンセント・ミュージックエンタテインメント・グループは、最近の世界株安のためにIPOを延期している。22日の週の上場を予定していたが、最近の世界株式市場の動きへの懸念から11月に延期した。今月初めの同社の目論見書によると、同社は9月のロイターの報道では、20憶ドルから下がって10億ドルでIPOを予定していた。中国最大の音楽ストリーミング会社は音楽サービスプロバイダーQQ Music、KuGou、Kuwo、WeSingを運営している。
大幅安から切り返してオーストラリアの ASX 200は0.2%上昇。 ANZ銀行グループ(AX: ANZ)は、会社が不正行為のために200人以上のスタッフを解雇した。
オーストラリア準備銀行は、中国と米国の間の貿易戦争の拡大は世界経済にとって脅威であると警告した。年に2度発行されるRBA金融安定レビューでは「世界経済の下振れリスクがより顕著になっている。貿易保護主義の拡大は、見通しに対する脅威となっている」と述べた。また、RBAは「オーストラリアは、貿易と資本流入の重要性のために、世界金融市場の混乱や世界経済成長の急激な縮小に敏感だ」と述べた。「現在の環境では、世界的な景気後退を引き起こす可能性のあるトリガーの範囲が広がっている」と付け加えた。