[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場はほぼ横ばいで終了した。世界各国の中銀に対する刺激策への期待が高まったものの、ハイテク株やヘルスケア株に売りが出たことで相殺された。
金融株 (SPSY)がアウトパフォームし、1.5%高。銀行株<.SPXBK>は3.2%上昇した。米利下げ観測の高まりを背景に、米債市場では国債利回りが上昇した。
原油相場の上昇に追随し、エネルギー株 (SPNY)も値を上げた。
一方、マイクロソフト (O:MSFT)が売られ、S&P総合500やナスダック総合を圧迫。ヘルスケア株 (SPXHC)は0.9%、情報技術株 (SPLRCT)は0.7%それぞれ下落した。
米連邦準備理事会(FRB)が今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを実施する観測が強まっているほか、欧州中央銀行(ECB)は今週開催の理事会で刺激策を打ち出すとみられている。
プルデンシャル・ファイナンシャルの首席市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「相場は前週の上げを消化し、ECB理事会を前に様子見姿勢となっている」と述べた。
キングスビュー・アセットマネジメントのポール・ノルテ氏は「台風の目のような状況と言える」とし、「相場が現時点から著しく伸びるには、貿易を巡る新材料が必要だ」と述べた。
ムニューシン米財務長官はこの日、米経済がリセッション(景気後退)に陥る恐れはないとの見方を示した。米中通商協議については、中国と「良好なディール(取引)」を行うことを目指していると述べた。
個別銘柄では、通信大手AT&T (N:T)が1.5%高。株主のエリオット・マネジメントは新たに32億ドル相当のAT&T株を取得したことを明らかにし、資産売却などの改革に踏み切るよう要請した。
航空機大手ボーイング (N:BA)は1.2%安。週末に新型777Xの負荷試験中止を発表。複数メディアによると、貨物ドアが地上での試験で不合格になったという。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.49対1の比率で上回った。ナスダックも1.51対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は74億2000万株。直近20営業日の平均は67億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26835.51 +38.05 +0.14 26866.2 26900. 26762. (DJI)
3 83 18
前営業日終値 26797.46
ナスダック総合 8087.44 -15.64 -0.19 8130.91 8131.6 8052.3 (IXIC)
6 5
前営業日終値 8103.07
S&P総合500種 2978.43 -0.28 -0.01 2988.43 2989.4 2969.3 (SPX)
3 9
前営業日終値 2978.71
ダウ輸送株20種 10510.56 +207.64 +2.02 (DJT)
ダウ公共株15種 844.34 -3.96 -0.47 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1576.39 +8.05 +0.51 (SOX)
VIX指数 15.24 +0.24 +1.60 (VIX)
S&P一般消費財 967.99 +2.93 +0.30 (SPLRCD)
S&P素材 355.58 -1.80 -0.50 (SPLRCM)
S&P工業 649.50 +1.82 +0.28 (SPLRCI)
S&P主要消費財 626.83 -1.69 -0.27 (SPLRCS)
S&P金融 460.99 +6.98 +1.54 (SPSY)
S&P不動産 243.75 -2.14 -0.87 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 441.27 +8.03 +1.85 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1044.07 -9.67 -0.92 (SPXHC)
S&P通信サービス 170.20 +0.38 +0.22 (SPLRCL)
S&P情報技術 1416.49 -10.27 -0.72 (SPLRCT)
S&P公益事業 315.12 -1.97 -0.62 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.32億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 21350 + 20 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 21350 + 20 大阪比 <0#NIY:>