[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米国株式市場は、米雇用統計が好調だったことで株価が押し上げられ、S&P総合500種とナスダック総合が終値ベースで過去最高値を更新した。
労働省が発表した10月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から12万8000人増加した。自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM) (N:GM)のストライキの影響で伸びは前月から鈍化したものの、予想の8万9000人増を上回った。8、9月の雇用者数も計9万5000人上方改定された。
USバンク・ウエルスマネジメント(フェニックス)の地域投資ストラテジスト、ジェフ・クラベッツ氏は雇用統計について、「景気サイクルの終りにこれほど近い時期になっても経済に耐性があることが示された。これにより市場でリスク選好度が高まっている」と述べた。
このほか、財新/マークイットが発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.7と、約2年半ぶりの高水準となったことも市場心理の支援要因となった。
この日は米政権高官らが米中通商協議が順調に進展しており、米国は「第1段階」の通商合意の月内署名を目指しているなどと表明。米中協議を巡る動きも株式市場の支援要因となった。
米供給管理協会(ISM)が発表した10月の製造業景気指数は48.3と、景気拡大・縮小の節目となる50を3カ月連続で下回ったものの、雇用統計が好調だったことで大きく意識されなかった。
週間ベースではダウ工業株30種が1.44%、S&P総合500種が1.47%、ナスダック総合が1.74%、それぞれ上昇。S&Pの上昇は4週間連続で、2月以来最長となった。ナスダックの上昇は5週間連続。また、ダウは過去最高値まであと12ポイントの水準に迫っている。
個別銘柄では、石油大手エクソンモービル (N:XOM)が3.00%高。第3・四半期決算で利益が予想を上回ったことで買いが入った。
アップル (O:AAPL)に半導体を供給するコルボ (O:QRVO)は20.23%高。10億ドルの自社株買い戻しの発表のほか、第3・四半期の売上高が予想を上回ったことが好感された。
一方、画像共有サイトの米ピンタレスト (N:PINS)は17.02%安。四半期売上高が予想を下回ったことで売られた。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.81対1の比率で上回った。ナスダックでは2.86対1で値上がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27347.36 +301.13 +1.11 27142.9 27347. 27142. (DJI)
5 43 95
前営業日終値 27046.23
ナスダック総合 8386.40 +94.04 +1.13 8335.05 8386.7 8326.5 (IXIC)
5 6
前営業日終値 8292.36
S&P総合500種 3066.91 +29.35 +0.97 3050.72 3066.9 3050.7 (SPX)
5 2
前営業日終値 3037.56
ダウ輸送株20種 10738.81 +239.95 +2.29 (DJT)
ダウ公共株15種 867.83 +0.31 +0.04 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1689.93 +38.71 +2.34 (SOX)
VIX指数 12.30 -0.92 -6.96 (VIX)
S&P一般消費財 956.17 +6.16 +0.65 (SPLRCD)
S&P素材 370.03 +5.30 +1.45 (SPLRCM)
S&P工業 675.93 +14.60 +2.21 (SPLRCI)
S&P主要消費財 627.30 +0.01 0.00 (SPLRCS)
S&P金融 482.76 +6.77 +1.42 (SPSY)
S&P不動産 242.52 -0.69 -0.28 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 437.36 +10.70 +2.51 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1097.41 +1.83 +0.17 (SPXHC)
S&P通信サービス 173.25 +1.43 +0.83 (SPLRCL)
S&P情報技術 1485.07 +17.87 +1.22 (SPLRCT)
S&P公益事業 325.17 -0.68 -0.21 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.95億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22955 + 105 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22940 + 90 大阪比 <0#NIY:>
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)