[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株式市場は上昇し、ダウとS&P500が終値で最高値を更新した。米中が発動済みの追加関税を段階的に撤廃する方針で一致したと伝わり、安心感が広がった。ただ、その後の報道で合意に不透明感が生じ、上値は抑制された。
中国商務省の高峰報道官は7日の会見で、中国と米国がここ2週間の間に、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意したと明らかにした。[nL3N27N27M]
また、中国国営の新華社は、中国政府が鶏肉の輸入制限解除を検討していると報じた。
ただ、その後に追加関税の段階的撤廃には、ホワイトハウス内や外部の顧問から反対論が出ており、最終決定は下されていないとのロイターの報道を受け、主要株価指数は午後の取引で上げ幅を削った。[nL3N27N4UC]
アラン・B・ランツ・アンド・アソシエーツのプレジデント、アラン・ランツ氏は「相場が最高値にある状況で少しでも不透明感が浮上すれば、利食い売りが出やすい」と話した。
企業決算も一定の支援材料となった。
今四半期の利益見通しが市場予想を上回ったクアルコム (O:QCOM)が6.3%高となり、S&P情報技術指数 (SPLRCT)は0.7%上昇。中国へのエクスポージャーが大きい他の半導体銘柄も買われ、フィラデルフィア半導体指数 (SOX)は0.7%高となった。[nL3N27M57A]
貿易に敏感な工業株 (SPLRCI)も0.2%上昇した。
アパレル大手ラルフ・ローレン (N:RL)は14.7%急伸。コスト管理の強化に加え、中国や欧州の好調な需要が寄与し、四半期利益が市場予想を上回った。
一方、旅行予約サイト大手のエクスペディア・グループ (O:EXPE)は27.4%急落。四半期利益が予想に届かなかった。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.06対1の比率で上回った。ナスダックでは1.09対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は79億2000万株。直近20営業日の平均は68億3000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27674.80 +182.24 +0.66 27590.1 27774. 27590. (DJI)
6 67 16
前営業日終値 27492.56
ナスダック総合 8434.52 +23.89 +0.28 8455.11 8483.1 8415.8 (IXIC)
6 7
前営業日終値 8410.63
S&P総合500種 3085.18 +8.40 +0.27 3087.02 3097.7 3080.2 (SPX)
7 3
前営業日終値 3076.78
ダウ輸送株20種 11091.37 +61.33 +0.56 (DJT)
ダウ公共株15種 838.34 -12.02 -1.41 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1727.68 +12.01 +0.70 (SOX)
VIX指数 12.74 +0.12 +0.95 (VIX)
S&P一般消費財 953.78 -5.41 -0.56 (SPLRCD)
S&P素材 375.94 +2.41 +0.65 (SPLRCM)
S&P工業 687.29 +1.55 +0.23 (SPLRCI)
S&P主要消費財 623.85 -2.40 -0.38 (SPLRCS)
S&P金融 494.41 +3.28 +0.67 (SPSY)
S&P不動産 234.16 -2.55 -1.08 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 449.78 +6.99 +1.58 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1091.46 +1.55 +0.14 (SPXHC)
S&P通信サービス 174.64 +1.16 +0.67 (SPLRCL)
S&P情報技術 1500.80 +9.97 +0.67 (SPLRCT)
S&P公益事業 314.25 -4.29 -1.35 (SPLRCU)
NYSE出来高 10.10億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23505 + 225 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23455 + 175 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加しました。