[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米国株式市場では、米中が通商交渉で「第1段階」の合意に達したことを受け午前の取引で主要3指数が一時過去最高値を更新したものの、ダウ工業株30種とS&P総合500種はほぼ横ばいで引けた。ナスダック総合は主にアップル (O:AAPL)上昇したことで上昇して終了した。
トランプ米大統領はこの日、米中が「第一段階」の通商合意に到達したと表明。15日に予定していた対中追加関税の発動を見送ると明らかにした。
ノーザントラスト・ウエルスマネジメント(シカゴ)の地域ポートフォリオマネジャー、スニサ・トーマス氏は「通商を巡る緊張が一段と高まるリスクは当面は回避された。これはプラス要因となる」と述べた。
このほかこの日は、12日投開票の英総選挙で地滑り的勝利を収めた与党・保守党を率いるジョンソン首相が英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の完遂を付託されたと勝利宣言を行い、来年1月31日に離脱するとあらためて表明した。
トーマス氏は「年初から市場の重しになっていた2つの大きなリスクが少なくとも当面は解消した」と指摘。ただ「これまでに相場はすでに上向いていたため、今日はそれほど大きく上げなかった」とし、「ブレグジット交渉を巡っては今後、政策の遂行が必要になるとの認識が出ているほか、米中協議については合意の詳細が重要になる」と述べた。
S&P総合500種は週初から0.7%上昇。過去10週間のうち9週で上昇した。好調な米経済指標や連邦準備理事会(FRB)の金融緩和などが株価押し上げ要因となり、S&P総合500種は年初から26%上昇している。
個別銘柄ではソフトウエア大手アドビ (O:ADBE)が3.9%高。第4・四半期決算で売上高と利益が市場予想を上回ったことで買いが入った。
半導体大手ブロードコム (O:AVGO)は3.8%安。前日発表の第4・四半期決算は収益が市場予想を上回ったものの、2020年の見通しが精彩を欠いたことで売りが出た。
ソフトウエア大手オラクル (N:ORCL)は3.5%安。前日発表の第2・四半期(9─11月)決算は、クラウドサービスの収入が増えたもののソフトのライセンス販売の不振は補えず、売上高が市場予想を下回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.19対1の比率で上回った。ナスダックでは1.07対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約74億株。直近20営業日の平均は68億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28135.38 +3.33 +0.01 28123.6 28290.7 28028.3 (DJI)
4 3 2
前営業日終値 28132.05
ナスダック総合 8734.88 +17.56 +0.20 8713.91 8768.87 8697.58 (IXIC)
前営業日終値 8717.32
S&P総合500種 3168.80 +0.23 +0.01 3166.65 3182.68 3156.51 (SPX)
前営業日終値 3168.57
ダウ輸送株20種 10775.76 -13.65 -0.13 (DJT)
ダウ公共株15種 856.85 +7.17 +0.84 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1796.04 -10.83 -0.60 (SOX)
VIX指数 12.63 -1.31 -9.40 (VIX)
S&P一般消費財 963.40 +0.38 +0.04 (SPLRCD)
S&P素材 377.56 -3.10 -0.81 (SPLRCM)
S&P工業 686.22 -1.90 -0.28 (SPLRCI)
S&P主要消費財 641.18 +2.08 +0.33 (SPLRCS)
S&P金融 507.63 -2.40 -0.47 (SPSY)
S&P不動産 231.71 +0.41 +0.18
S&Pエネルギー 441.35 -4.05 -0.91 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1163.70 -1.30 -0.11 (SPXHC)
S&P通信サービス 178.27 -0.58 -0.32 (SPLRCL)
S&P情報技術 1566.91 +9.98 +0.64 (SPLRCT)
S&P公益事業 319.58 +2.66 +0.84 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.06億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23940 - 20 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 23900 - 60 大阪比
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)