[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米国株式市場は、主要3指数がそろって終値ベースで過去最高値を更新した。住宅着工件数などの堅調な米経済指標に加え中国経済指標が底堅かったことで、世界的な経済成長が上向くとの期待が台頭したことが背景。中でもS&P総合500種は、アップル (O:AAPL)や通信半導体大手クアルコム (O:QCOM)などのハイテク株が上昇したことで押し上げられた。
米中が15日に貿易交渉を巡る「第1段階」の合意に署名し、1年半に及ぶ米中貿易戦争がようやく休戦に向かったことで市場心理は好転。この日は、中国国家統計局が発表した2019年の国内総生産(GDP)伸び率は6.1%と、1990年以来29年ぶりの低水準となったものの、GDP統計とともに発表された12月の各種経済指標は鉱工業生産と投資の伸びが加速するなど予想を上回る内容となった。
米経済指標では、昨年12月の住宅着工件数(季節調整済み)が年率換算で前月比16.9%増の160万8000戸と、2006年12月以来13年ぶりの高水準となった。
ウェドブッシュ証券(ロサンゼルス)の株式トレーディング担当マネジング・ディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「内外のマクロ経済指標はともに比較的好調だった」とし、「これにより、企業決算に加え業績見通しに対しても楽観的な見方が台頭した」と述べた。
週足ではS&P総合500種が1.96%、ダウ工業株30種が1.82%、ナスダック総合が2.29%、それぞれ上昇した。主要3指数の週間での上昇は昨年8月以来の大きさとなった。
個別銘柄では、石油サービス大手シュルンベルジュ (N:SLB)が1.1%安。この日発表の第4・四半期決算は利益が予想を上回ったものの、株価は下落して終了した。
検索大手グーグル親会社のアルファベット (O:GOOGL)は2.0%高。同社は前日の取引終了間際に時価総額が1兆ドルを超えた。時価総額が1兆ドルを超えるのはアップル (O:AAPL)などに続き4社目。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.21対1の比率で上回った。ナスダックでは1.24対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は73億株。直近20営業日の平均は70億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 29348.10 +50.46 +0.17 29313.3 29373. 29289. (DJI)
1 62 91
前営業日終値 29297.64
ナスダック総合 9388.94 +31.81 +0.34 9392.37 9393.4 9346.8 (IXIC)
前営業日終値 9357.13
S&P総合500種 3329.62 +12.81 +0.39 3323.66 3329.8 3318.8 (SPX)
前営業日終値 3316.81
ダウ輸送株20種 11278.85 -26.12 -0.23 (DJT)
ダウ公共株15種 908.30 +7.88 +0.87 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1916.62 +12.69 +0.67 (SOX)
VIX指数 12.10 -0.22 -1.79 (VIX)
S&P一般消費財 1005.68 +2.83 +0.28 (SPLRCD)
S&P素材 383.98 +1.86 +0.49 (SPLRCM)
S&P工業 711.83 -0.01 0.00 (SPLRCI)
S&P主要消費財 656.56 +1.67 +0.25 (SPLRCS)
S&P金融 515.28 +2.21 +0.43 (SPSY)
S&P不動産 245.70 +0.33 +0.14
S&Pエネルギー 448.77 -2.97 -0.66 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1217.69 +0.73 +0.06 (SPXHC)
S&P通信サービス 191.10 +1.70 +0.90 (SPLRCL)
S&P情報技術 1705.75 +12.09 +0.71 (SPLRCT)
S&P公益事業 339.11 +2.56 +0.76 (SPLRCU)
NYSE出来高 10.22億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 24050 + 20 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 24035 + 5 大阪比