[ブエノスアイレス 19日 ロイター] - アルゼンチン経済省は19日夜、650億ドルの債務再編を巡る債権者との交渉期限を7月24日まで1カ月超延長すると発表した。
今週の交渉では、政府当局者がこれ以上譲歩しない意向を示したのに対し、主要債権者団体が交渉は「失敗した」と非難するなど、話し合いは行き詰まっていた。[nL4N2DV0FF]
交渉期限の延長により、双方はいったん落ち着いて残りの争点の解消に取り組む猶予ができた。
アルゼンチンのフェルナンデス大統領は19日のラジオで、債権者との合意成立を「確信している」と語った。
政府が現在提示している案は、額面1ドル当たり50セント前後で、輸出に連動する証券も付加する。一方、債権者団体は政府にさらなる譲歩を求めている。
2つの主要債権者団体は19日の声明で、アルゼンチン政府の「対話を打ち切る」決定には失望したが、引き続き建設的な協議の用意ができていると表明した。
アナリストらは、政府と債権者は対立しているものの、最終的には合意できるとみる。
モルガン・スタンレーはノートで、エグジット・イールド(債務再編後のソブリン債の価値についての市場予想)が10%として、政府案が額面1ドル当たり49.7セント前後、主要債権者側の最も強気の対案が57セント前後なら、8セント未満の差のために交渉を打ち切る利点は双方にないと指摘。第3・四半期に合意に至るとの見方を維持した。
ゴールドマン・サックスは、リスクは増したが、双方は最終的に5セント(同社算定)の差を埋める方法を見出し、「無秩序なデフォルトを回避する」可能性があるとした。
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