[ニューヨーク 31日 ロイター] - 米国株式市場は、S&P総合500種 (SPX)が一服商状となり小反落。しかし、8月の上昇率は7.01%と1986年以来の好成績となった。ナスダック総合 (IXIC)は続伸。アップル (O:AAPL)などのハイテク優良株の上昇が追い風となった。ダウ工業株30種 (DJI)は軟調だった。
月間では、主要株価3指数はそろって5カ月連続で上昇。S&Pは18年に6カ月連続の上昇を記録して以来最長。また、ビスポーク・インベストメントのデータによると、S&Pはこの5カ月に35.6%上昇し、1938年以来の好成績となった。
8月は米連邦準備理事会(FRB)による2%超のインフレを容認する新戦略、新型コロナウイルスのワクチンや治療を巡るプラスの動向、ハイテク株の上昇がS&Pとナスダック押し上げに寄与した。
S&Pはコロナ危機前の水準を3.8%、ナスダックは約20%上回って推移している。
インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者クリス・ザッカレリ氏は「市場はモメンタム取引となっている。コロナのパンデミック(世界的大流行)中でも好調に推移するとの見方でハイテク株の買いが膨らんでいる」と指摘した。
しかし、前日には全米の新型コロナ感染者数が600万人を突破し、中西部で新規感染者が急増するなど懸念はくすぶる。
この日は、S&P主要11セクター中、情報技術 (SPLRCT)、ヘルスケア (SPXHC)、公益事業<.SPXRCU>の上昇が目立った。一方、エネルギー (SPNY)は下落した。
個別銘柄では、株式を分割したアップルが3.4%高、テスラ (O:TSLA)が12.6%高で終了。
食物アレルギーの治療薬開発などを手掛けるバイオ医薬品のアイミューン・セラピューティクス (O:AIMT)は171.6%急騰。スイス食品大手ネスレ (S:NESN)が同社を完全買収すると発表した。
中国短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業買収に名乗りを上げるマイクロソフト (O:MSFT)、ウォルマート (N:WMT)、オラクル (N:ORCL)は軒並み下落。中国政府が28日、ハイテク技術の海外移転に関する規制を強化。TikTokの一部事業売却が困難となる恐れがある。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.02対1の比率で上回った。ナスダックも1.64対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は94億株。直近20営業日の平均は91億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28430.0 -223.82 -0.78 28643. 28643. 28363. (DJI)
5 66 66 55
前営業日終値 28653.8
7
ナスダック総合 11775.4 +79.82 +0.68 11718. 11829. 11697. (IXIC)
6 81 84 42
前営業日終値 11695.6
3
S&P総合500種 3500.31 -7.70 -0.22 3509.7 3514.7 3493.2 (SPX)
3 7 5
前営業日終値 3508.01
ダウ輸送株20種 11185.3 -136.65 -1.21 (DJT)
5
ダウ公共株15種 803.22 +2.49 +0.31 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2260.43 -3.71 -0.16 (SOX)
VIX指数 26.49 +3.53 +15.37 (VIX)
S&P一般消費財 1253.91 +2.09 +0.17 <.SPLRCD
>
S&P素材 395.69 -5.97 -1.49 <.SPLRCM
>
S&P工業 656.22 -7.85 -1.18 <.SPLRCI
>
S&P主要消費財 671.53 -2.14 -0.32 <.SPLRCS
>
S&P金融 415.53 -5.20 -1.24 (SPSY)
S&P不動産 224.57 -1.92 -0.85 <.SPLRCR
>
S&Pエネルギー 266.50 -5.98 -2.20 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1259.88 +4.03 +0.32 (SPXHC)
S&P通信サービス 209.04 -0.86 -0.41 <.SPLRCL
>
S&P情報技術 2172.20 +7.78 +0.36 <.SPLRCT
>
S&P公益事業 299.46 +0.96 +0.32 <.SPLRCU
>
NYSE出来高 10.87億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 23105 - 55 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 23100 - 60 大阪比 <0#NIY:>