[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場では主要3指数が続伸し、終値で最高値を更新した。経済対策への期待や新型コロナウイルスワクチンの接種進展を背景に、景気回復のペースを巡り楽観的な見方が広がった。
ダウ工業株30種とS&P総合500種は6営業日続伸し、昨年8月以来の連騰記録となった。景気回復の恩恵が特に大きいとみられる小型株が大型株をアウトパフォームした。
キングスビュー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「投資家は経済再開やワクチン効果を見込んだ取引をし始めている」と指摘した。
一方「株価は過去1年の大半を通じて割高になっている。ゲームストップやビットコインで現在見られる状況は投資ではなく投機だ」とも述べ、警戒感を示した。
イエレン財務長官は7日、議会が1兆9000億ドルの経済対策法案を承認すれば、米国は来年にも完全雇用を実現できるとの見方を示した。
議会は先週、経済対策法案を実現するための予算決議案を可決。これにより与党民主党単独での法案可決が可能となった。
こうした中、米国内では少なくとも3278万0860回のワクチン接種が行われ、新規感染者数の平均は減少傾向にある。
業種別では、S&P500の主要11部門のうち公益事業を除く10部門が上昇。原油価格が1年強ぶりの高値を付けたことを受け、エネルギーが4.2%高となった。
個別銘柄では、今週決算発表を控えるウォルト・ディズニーやシスコシステムズ、ゼネラル・モーターズ(GM)が1.8─4.9%上昇した。
テスラはこの日、暗号資産(仮想通貨)のビットコインに約15億ドル投資したと明らかにし、テスラ車両や製品の購入でビットコインを受け付ける方針を示した。
これを受けてビットコインは最高値を更新。テスラは1.3%高となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.20対1の比率で上回った。ナスダックでは3.56対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は153億2000万株。直近20営業日の平均は155億1000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31385.76 +237.52 +0.76 31191.20 31386.10 31191.20
前営業日終値 31148.24
ナスダック総合 13987.64 +131.35 +0.95 13937.06 13987.74 13894.15
前営業日終値 13856.30
S&P総合500種 3915.59 +28.76 +0.74 3892.59 3915.77 3892.59
前営業日終値 3886.83
ダウ輸送株20種 12874.92 +86.41 +0.68
ダウ公共株15種 865.41 -6.84 -0.78
フィラデルフィア半導体 3078.48 +93.47 +3.13
VIX指数 21.24 +0.37 +1.77
S&P一般消費財 1391.36 +5.40 +0.39
S&P素材 465.83 +3.75 +0.81
S&P工業 758.84 +6.81 +0.91
S&P主要消費財 678.96 +3.04 +0.45
S&P金融 518.95 +6.26 +1.22
S&P不動産 236.75 +0.53 +0.22
S&Pエネルギー 334.50 +13.40 +4.17
S&Pヘルスケア 1349.60 +1.95 +0.14
S&P通信サービス 235.33 +0.90 +0.38
S&P情報技術 2404.56 +24.70 +1.04
S&P公益事業 320.63 -2.52 -0.78
NYSE出来高 10.12億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 29445 + 35 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 29435 + 25 大阪比