[パリ 22日 ロイター] - フランス外務省は、在仏中国大使館がフランスの議員や研究者に対する侮辱や脅しを繰り返しているほか、中国政府が欧州連合(EU)当局者への制裁を決定したことを巡り、盧沙野・駐仏中国大使を呼び出した。
ルドリアン仏外相は22日、ツイッターに「フランスにおける中国大使館の発言や、選挙で選ばれた欧州の当局者や研究者、外交官に対する措置は許容できない」と投稿し、「このメッセージをしっかりと再確認するため中国大使の呼び出しを要請した」と明らかにした。
EUと英国、米国、カナダは22日、中国が新疆ウイグル自治区で重大な人権侵害を行っているとして、中国政府当局者に対する制裁措置を発表。これを受け、中国はEUに対し直ちに対抗措置を導入した。
中国大使館はツイッターに、盧大使が23日に仏外務省に出向き、EU制裁や台湾に関連した問題について協議すると投稿した。
仏政府は先週、同国の議員が計画している台湾訪問を巡り、当局者と面会しないよう中国大使館が警告したことに強く反発。その後、仏シンクタンクの中国専門家と大使館の激しい応酬がツイッター上で繰り広げられている。
盧大使は昨年4月にも、新型コロナウイルスを巡り中国大使館が自国の対応を擁護し、西側諸国の対応を批判する投稿を行ったことを受けて仏外務省に呼び出されていた。