執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 木曜日の株式市場は、ウクライナ危機が深刻化する中で、燃料やその他のコモディティ価格の上昇を憂慮し、インフレ懸念が再燃した。
米国がロシアの新興財閥や政府高官を制裁リストに追加し、これらの人やその家族の豪華ヨットなどの財産を差し押さえるという警告を発したが、ロシアはウクライナへの攻撃を強化し続けた。また、20人近い個人に対して米国への渡航禁止措置を講じた。
ハイテク株やその他のグロース株の値下がりが重荷となり、取引時間30分を残して指数はマイナスとなっている。原油価格は、国際的なベンチマークであるブレント原油が1バレル120ドル近くに達し、過去10年間でみられなかった水準まで急騰した。
ロイター通信によると、ロシアのプーチン大統領は、フランスのマクロン大統領に対し、ロシアは軍事介入の目的を達成すると述べた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は木曜日、議員への半期報告の2日目を行うため、議会議事堂に現れた。パウエル議長は2日、下院議員に対し、今月末に開かれる中央銀行の政策会合で金利を0.25%引き上げる方向であることを明らかにした。
金曜日の市場に向けて影響を及ぼすと思われる3点を下記に挙げる。
1. C原油価格
米国の原油価格は2008年の金融危機以来の高値を付け、ウクライナ侵攻のロシアに対する制裁がエネルギー価格を3日連続で高騰させた。
米原油の(WTI先物)指標は、116.50ドルと日中の高値を更新した。アナリストは、追加制裁とイランの輸出再開を認める新協定の可能性が、目先の価格にどの程度影響するかを注視している。
2. Rivian社が直面していること
今週初め、電気自動車メーカーのRivian Automotive Inc (NASDAQ:RIVN) は、コスト上昇を理由に値上げを行うと発言し、購入予約者たちの不評を買った。木曜日、同社は謝罪文を発表し、その決定を撤回した。
しかし、水曜日の13%下落の後も、株価は下がり続けている。アナリストは、投資家が同社への不信感を振り払える兆候を注視している。
3. 雇用統計に注目
金曜日は注目すべき雇用統計が発表されるが、2月は労働市場の継続的な改善を示す内容になると予想されている。これはFRBが経済状況に対応するために利上げを行うかどうか、また利上げ幅をどの程度にするかを検討する際の判断材料の一つとなる重要な指標である。米国東部時間午前8時30分に発表される。
木曜日、週次新規失業保険申請件数は予想よりも強い結果となり、年初来の最低水準となった。
–Investment.comのスタッフとロイター通信の報道を元に当記事を執筆