執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com – 米連邦準備制度理事会(FRB)が2000年5月以来最大の利上げを実施した翌日、米国債利回りが数年ぶりの高水準に上昇し、テクノロジー株の投げ売りに押されて、ダウ工業株30種平均は2020年以来最大の下落となった。
ダウ工業株30種平均は 3.1%の1063ドル, S&P 500は0.6% 、そして Nasdaq は5%. それぞれ下落した。
大手ハイテクでは、Amazon (NASDAQ:AMZN)とFacebook (NASDAQ:FB)が5%以上下落し、Alphabet (NASDAQ:GOOGL)、Apple (NASDAQ:AAPL)、Microsoft (NASDAQ:MSFT)などのグロース株に対抗する形である米国債利回り上昇により大幅に下落した。
10年債利回りは、FRBが0.5%の引き上げを実施した翌日、一時3.1%と2018年11月以来の高水準に跳ね上がった。
Spouting Rock Asset Managementのチーフ・ストラテジスト、Rhys Williams氏は、木曜日の Investing.comのインタビューで、「10年債の利回りが3%に近づくと、状況が安定するかもしれないという期待があった」と述べた。「金融危機以来15年間、10年債利回りが3%を超えると景気は減速してきた。『金利が下がらないこと』に少し違和感があり、そのために市場の反応が悪くなっているのだと思う」と同氏は付け加えた。
10年債利回りが3%を突破すると、間もなく抵抗線にぶつかる可能性がある。
「10年債利回りの次の目標は3.25%くらいで、そこで利回りが少し調整され、市場が正常化するのをみることができると思う」と、StockChart.comのチーフ・マーケット・ストラテジスト、David Keller氏は今週初め、Investing.comのインタビューに答えている。
FRBのパウエル議長は水曜日、0.75%の大幅利上げの見通しを否定する一方、今後数カ月間に0.5%の追加利上げを検討中と述べ、年末のFF金利に対する投資家の期待は維持された。
「我々は7月のFOMCで2回目の0.5%利上げの可能性が高く、その後年内は毎回0.25%の利上げを行い、2022年末のFF金利は2.625%になるとみている」と{{0}|Morgan Stanley}}は述べている。
Twitter (NYSE:TWTR)は、Elon Musk氏が同社の440億ドルの非公開化の買収を完了させた後、同社の臨時CEOになるようだとのCNBC報道を受けて、ハイテク業界の大きな下落にも関わらず、2%以上上昇してその日を終えた。
Etsy (NASDAQ:ETSY)やeBay (NASDAQ:EBAY)が、今後の見通しについて投資家を不安にさせるような発表を受けて売られ、一般消費財株も市場の混乱に拍車をかけた。
Etsyは第1四半期の業績が予想を上回ったものの、第2四半期の見通しがインフレによる消費者への影響などマクロ経済の悪化により重くのしかかり、16%以上下落となった。
「経営陣は、Etsyが2月に経験し始めた減速が四半期を通じて悪化し、4月も継続したと指摘した(4月は米国での刺激策による回復も難しい)」とWedbush証券は述べている。
eBayは通期見通しを下方修正し、第2四半期の成長率も鈍化するとの見通しを示し、同社株は11%以上の下落となった。
OPECとその加盟国が6月から日量43万2000バレルの増産計画を堅持したことで、原油価格が安値から上昇したが、エネルギー株は下落して終えた。