[アスペン(米コロラド州) 20日 ロイター] - バーンズ米中央情報局(CIA)長官は20日、ウクライナ戦争でこれまでにロシア側の死者が約1万5000人、負傷者は4万5000人に達したとの見方を示した。
コロラド州で開かれた安全保障関連の会合で米情報機関の最新の推計を明らかにした。
ウクライナ側についても、ロシアよりおそらくやや少ないものの多数の死傷者が出ているとした。
ロシアは死傷者を頻繁には発表しておらず、3月25日時点で1351人としていた。
ロシアのラブロフ外相は20日、ウクライナにおける軍事作戦は親ロ派勢力が実効支配するウクライナ東部ドンバス地域を超えたとし、戦争の目標を拡大したことを鮮明にした。
ただバーンズ長官は、少なくとも現時点でロシア軍がドンバスに兵力を集中させているのは作戦初期にキーウ(キエフ)への攻撃が行き詰まった失敗から学んだことを示唆していると指摘。
「ロシア軍はある意味、長距離兵器を使ってウクライナの標的を効果的に破壊し、兵員不足を補うことで、より痛みの少ない戦法に後退している」との見方を示した。