Anna Tong
[サンフランシスコ 16日 ロイター] - 米オープンAIは、教育現場における対話型人工知能(AI)「チャットGPT」の有効活用を模索している。ブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)が先週のサンフランシスコでの会議で、教育への具体的な利用方法を検討するチームを社内に立ち上げる方針を明らかにした。
ライトキャップ氏は「ほとんどの教師は(チャットGPTを)授業カリキュラムや教え方に取り込む道を探り出そうとしている。われわれは彼らが問題を考えていくのを支援し、恐らく来年にはその目的に特化したチームを設立する」と語った。
昨年11月に公開されたチャットGPTは瞬く間に普及した一方、教師の間では当初否定的な見方が多かった。生徒が自分の頭で考えずに宿題の答えを盗用したり、丸写ししたりできると認識されたからだ。
ただライトキャップ氏によると、その後すぐ教師らはチャットGPTの有益さに気づき始めたという。
オープンAIの新チームは、既に同社が手がけていたAI技術と学校教育を融合する取り組みをさらに精緻に展開することになる。広報担当者は「AIは学習や教育を手助けできる効果的なツールだとわれわれはみなしており、教育関係者がチャットGPTのようなツールの活用方法に思いを巡らせていることを心強く思っている。われわれは米国全土の教育関係者にチャットGPTの機能を知ってもらうとともに、その改善に取り組んでいく」と述べた。
チャットGPTは教育のさまざまな分野で利用可能とみられている。生徒にとっては、個人指導役になるし、多様な学習スタイルに合ったコンテンツを用意できる。教師側でも、カリキュラム作成の支援などに使われそうだ。