[10日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 6155.81(‐73.20) 前営業日終値 6229.01(+82.91)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 10210.44(‐92.68) 前営業日終値 10303.12(+31.76)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4596.53(‐68.06) 前営業日終値 4664.59(+66.33)
<ロンドン株式市場> 4営業日ぶりに反落し、FT100種総合株価指数 .FTSE が73.20ポイント(1.18%)安の6155.81で取引を終えた。イングランド 銀行(英中央銀行、BOE)が公表した金融政策委員会の議事要旨が、海外の景気下振れ リスクによる国内経済への影響を予想ほど不安視していないと受け止められ、英国の利上 げが意識された。ポンドが約2週間ぶりの高値に上昇し、多国籍企業や輸出銘柄に売りが 集中した。 BOEの政策委員会は8対1で政策金利を過去最低水準に据え置くことを決めた。中 国懸念をきっかけに始まった世界的な株式相場の混乱が英経済に影響するかどうかを判断 するのは時期尚早だとした。一部の政策委員はインフレが想定を上回るペースで加速する リスクがあると指摘した。 市場は現在、BOEによる利上げは2016年中旬になると予想している。 中国が発表した8月の生産者物価指数(PPI)が6年ぶりの大幅な低下となったこ とで、同国経済への懸念が再燃。デフレ懸念が広まり、さらなる景気刺激策への期待が高 まった。 中国の統計を受けて鉱業株が売られ、資源大手BHPビリトン BLT.L は5.9%、 スイスの商品取引・資源大手グレンコア GLEN.L は7.8%の値下がりとなった。配当落 ちとなったことも売り材料だった。 国内で第4位の規模であるスーパーマーケットチェーンのモリソンズ MRW.L は2. 8%下落した。上期の利益が35%減り、9年ぶりの低水準に落ち込んだことが嫌気され た。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。米格付け会社スタンダード&プアーズ( S&P)がブラジル国債の格付けを投機的水準に引き下げたことで、ブラジルとの取引が 多い銘柄に売りが集中した。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は20.45ポイント(1.42% )安の1415.09で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は 48.84ポイント(1.49%)安の3221.14だった。 2014年の収益の約5割が中南米だったフランスの小売り大手のカジノ CASP.PA は株価が6.2%下落した。 フランスの企業向けサービス大手エデンレッド EDEN.PA も4.8%安。同社もブラ ジルの利益が全体の約5割を占める。年間の売り上げの14%をブラジル市場に依存する フランスの小売り大手カルフール CARR.PA も3.3%下落した。 STOXX欧州600鉱業株指数 .SXPP は2.91%低下した。中国の8月の生産 者物価指数(PPI)は、商品価格の下落や需要低迷が響き、前年同月比で5.9%低下 と6年ぶりの大幅なマイナスとなった。42カ月連続の低下だった。世界最大の金属消費 国である中国の経済が低迷していると懸念され、鉱業株が売られた。