[20日 ロイター] -
(カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 5673.58(‐203.22) 前営業日終値 5876.80(+96.88)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 9391.64(‐272.57) 前営業日終値 9664.21(+142.36)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4124.95(‐147.31) 前営業日終値 4272.26(+82.69)
<ロンドン株式市場> 大幅反落。昨年4月につけた過去最高値から20%を超える 値下がりとなり「ベアマーケット(弱気相場)」に入った。中国経済の先行き懸念から1 次産品関連株が大幅に値下がりした。 取引時間中は3年超ぶりの安値となる5639.88ポイントまで下げる局面もあっ た。 テクニカルアナリストは前回のピークから20%以上安い相場をベアマーケットと定 義している。 原油や金属の価格が大幅に値下がりし、投資家が関連株を売りに走った。鉱業株指数 .FTNMX1770 は5.59%、原油・天然ガス株指数 .FTNMX0530 は5.62%それぞれ低 下し、約12年ぶりの安値水準となった。主要な金属・石油消費国である中国で経済成長 が減速していることが影響し、鉱業株とエネルギー株に売りが集中した。 ウニクレディトの株式ストラテジスト、クリスチャン・ストッカー氏は「これらの部 門が長期的に全体のトレンドを上回る可能性はないとみている。持ち直しても一時的なも のだろう」と述べた。 英豪系資源大手BHPビリトン BLT.L は7.4%下落した。鉄鉱石と石炭の価格が 向こう数年間で持ち直すことはないとの見通しを示したことが嫌気された。同社は、供給 過剰や世界最大の金属消費国である中国の成長鈍化を理由として挙げた。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。原油価格の下落に歯止めがかからず、関 連銘柄を中心に幅広く売られた。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は43.32ポイント(3.30% )安の1267.63と、2014年10月以来の安値で取引を終えた。 DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は97.90ポイント(3.28%) 安の2882.59だった。 ドイツのクセトラDAX指数 .GDAXI は2.82%低下し、昨年4月につけた過去最 高値から約24%値下がりした。 市場では、世界経済の先行き懸念が強まり原油安が進む中での株式投資はリスクが高 すぎるとの声が聞かれた。中央銀行に市場の不安感を払拭するような対応を期待する声も あった。欧州中央銀行(ECB)は21日に理事会を開く予定だ。 国際エネルギー機関(IEA)が、前日発表した月報で2016年の原油市場は供給 過剰が続くとの見方を示したことをきっかけに原油価格は一段安となった。これを受け、 STOXX欧州600鉱業株指数 .SXPP とSTOXX欧州600石油・ガス株指数<.SXE P>は12年超ぶりの安値をつけた。 この日、欧州で伸びを示した部門はなかった。イタリアの大手銀、モンテ・デイ・パ スキ・ディ・シエナ(モンテ・パスキ) BMPS.MI は一部顧客が預金の引き出しに走って いることを明らかにし株価が22.2%急落。イタリアの銀行に対する懸念が重しとなり STOXX欧州600銀行株指数 .SX7P は著しく値下がりした。 スイスのチューリッヒ保険 ZURN.VX は10.8%下落した。一般保険事業で約1億 ドルの営業損失を計上する方針を明らかにしたことが嫌気された。業績の下方修正はここ 4カ月間で2回目とあって配当への影響懸念が浮上した。