［４日 ロイター］ -
（カッコ内は前営業日比）
ＦＴ１００種総合株価指数（ロンドン） .FTSE 終値 5898.76（＋61.62） 前営業日終値 5837.14（‐84.87）
クセトラＤＡＸ指数（フランクフルト） .DAX 終値 9393.36（‐41.46） 前営業日終値 9434.82（‐146.22）
ＣＡＣ４０種平均指数（パリ） .FCHI 終値 4228.53（＋1.57） 前営業日終値 4226.96（‐57.03）
＜ロンドン株式市場＞ ４営業日ぶりに反発。ドル下落で割安感が出た１次産品が値 上がりし、鉱業や石油関連の銘柄が買われた。 米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が早期に再利上げするとの見方が消えつつあることから 、ドルが値下がりし、ドル建てで取引される原油や金属に割安感が出た。 原油・天然ガス株指数 .FTNMX0530 は５．５７％上昇。個別銘柄では英オランダ系石 油大手ロイヤル・ダッチ・シェル RDSa.L、RDSb.L が６．１％値上がりし、ＦＴ１００種 を１３ポイント以上押し上げた。業績が市場予想と一致したことで安心感が広がった。通 年の利益は少なくとも過去１３年間で最低水準となったが、今週は英ＢＰ BP.L や米エク ソンモービル XOM.N が市場予想を下回る業績を発表しており、比較的に良い内容だと受 け止められた。 鉱業株指数 .FTNMX1770 は１１．２％上昇し、２００９年３月以来の大きな伸びとな った。英豪系資源大手のリオ・ティント RIO.L やＢＨＰビリトン BLT.L 、チリのアン トファガスタ ANTO.L 、スイスのグレンコア GLEN.L は１０．３％から１６．０％の値上 がりとなった。アングロ・アメリカン AAL.L は１９．９％高で、０８年１１月以来の大 幅な値上がりだった。 一方、英製薬大手アストラゼネカ AZN.L は６．１％安となり、ＦＴ１００種の中で 最も大きく値を下げた。高脂血症治療薬「クレストール」が後発医薬品（ジェネリック） との競争にさらされることから、２０１６年の売上高と利益は減少するとしたことが嫌気 された。 飲料ボトラー大手コカ・コーラ・ヘレニック CCH.L は５．６％下落。弱含む新興国 向けの取引が多いことを理由に、バークレイズが投資判断を「アンダーウェイト」に引き 下げた。
＜欧州株式市場＞ まちまちで取引を終えた。この日は米国の経済指標が軟調だった ことで米経済の減速懸念が強まった。輸出志向の強い自動車株が売られたほか、通年で赤 字決算を発表したスイスの金融大手クレディ・スイス CSGN.VX も大きく値を下げた。一 方、この日は１次産品の価格が上昇したことから、関連株が買われた。 ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数 .FTEU3 は１．９８ポイント（０．１５％） 安の１２９３．６８で値動きが激しい１日の取引を終えた。一方、ＤＪユーロＳＴＯＸＸ ５０種指数 .STOXX50E は８．６７ポイント（０．３０％）高の２９０５．３０だった。 この日発表の昨年第４・四半期の米労働生産性は低下し、米週間失業保険申請件数は 予想以上の増加となった。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）による今年中の再利上げは遠のい たとの見方が広がり、このところ値下がりしていたドルは一段安となった。 ドル安に伴って原油や金属などドル建て商品に割安感が出た。ＳＴＯＸＸ欧州６００ 石油・ガス株指数 .SXEP は３．３３％上昇した。ＳＴＯＸＸ欧州６００鉱業株指数<.SXP P>は７．２６％上昇で、２０１１年９月以来の大幅な伸びとなった。 オランダ最大の銀行ＩＮＧ ING.AS は８．９％高と、ＦＴＳＥユーロファースト３０ ０種で最も大きく値上がりした。第４・四半期決算が市場予想を上回ったことなどが買い 材料視された。 一方、自動車大手ダイムラー DAIGn.DE は３．２％安だった。２０１５年の業績は好 調だったものの、今年は投資額を増やすことや高級車部門メルセデス・ベンツの中国での 販売が減速すると見込まれることから、業績の伸びが小幅にとどまるとした。輸出主導型 の企業が多いＳＴＯＸＸ欧州６００自動車・部品株指数 .SXAP は２．０４％低下した。 クレディ・スイスは１０．９％安。ＦＴＳＥユーロファースト３００種で最も大きく 値を下げた。昨年就任したティージャン・ティアム最高経営責任者（ＣＥＯ）の下で、投 資銀行部門について多額の減損費用を計上したことから、１５年の通期業績が０８年以来 の赤字となった。