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NZ首相が豪を非難、IS関与が疑われる女性の市民権取り消し巡り

発行済 2021-02-16 14:43
更新済 2021-02-16 15:09
© Reuters. NZ首相が豪を非難、IS関与が疑われる女性の市民権取り消し巡り

[ウェリントン/シドニー 16日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)のアーダーン首相は16日、トルコで拘束され、過激派組織「イスラム国」(IS)への関与が疑われている、NZとオーストラリアの二重国籍を持つ女性(26)について、オーストラリアが「一方的」に市民権を取り消し、責任を放棄したと非難した。

トルコ当局は15日、NZ国籍でISのメンバーとされる女性と子供2人がシリアから違法な入国を試みたとして拘束したことを明らかにした。

アーダーン首相はウェリントンで記者団に対し、女性はNZとオーストラリアの市民権を保有していたが、オーストラリア政府が一方的に同国の市民権を取り消して「責任を放棄」し、NZに6歳までしか住んでいなかった女性への責任を押し付けたと指摘。

「率直に言ってNZはオーストラリアが自国の問題を国外に持ち出すことにうんざりしている。逆の立場なら、われわれは責任を取るだろう。それが正しいことでオーストラリアにもそうするよう求める」と語った。

一方、オーストラリアのモリソン首相はキャンベラでの記者会見で「私の仕事は国益を守ることで、国家安全保障上の利益を最優先することだ。これには全国民が同意するだろう」と語った。

モリソン首相は同日中にアーダーン首相と会談する予定だとした上で、議会を通過した法案により、テロ活動に関与した二重国籍者の市民権は自動的に取り消されると述べた。

© Reuters. NZ首相が豪を非難、IS関与が疑われる女性の市民権取り消し巡り

アーダーン首相は「競い合って市民権を取り消すことが正しい対応だとは思わない。誠意のある行動ではない」と語った。

また、NZ政府は状況や犯した罪にかかわらず、市民への義務があるとし、「自ら選んで紛争地域に生まれたわけではない」2人の幼い子供が関わっていることを考慮し、判断する方針を表明した。

*本文第3段落目に情報を加えて再送しました。

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