[上海 7日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは7日、同社製乗用車の車内にあるカメラは北米以外では作動しないとの声明を中国のソーシャルメディアに掲載した。
世界最大の自動車市場である中国で、同社製EVのセキュリティーに対する懸念を和らげることが狙い。
関係筋がロイターに明らかにしたところによると、中国軍は3月、車載カメラを巡るセキュリティー上の懸念を理由に、軍関連施設へのテスラ車乗り入れを禁止した。
テスラは中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」に掲載した声明で「米国でも車の所有者は(カメラ・システムを)利用するかどうか自由に選択できる。テスラはユーザーのプライバシーを確実に保護するため、世界トップクラスのネットワーク・セキュリティー・システムを搭載している」と表明した。
テスラ創業者のイーロン・マスク氏は、乗り入れ禁止に関する報道が流れた後、北京で3月に開催されたバーチャルフォーラムで、テスラにはユーザーのプライバシーを保護する理由があると強調。「テスラが車を利用して中国などでスパイ活動を行えば、締め出されてしまう」と述べていた。
テスラの2020年の世界販売の30%は中国での販売だった。