[26日 ロイター] - 米アップルの幹部は、デジタル広告のユーザー情報追跡を制限する新たなプライバシー保護策について、アプリ開発業者への影響はポップアップ通知の運用方法に大きく左右されるとの見解を示した。
アップルは昨年、第三者のサイトやアプリでユーザー追跡に使用され得るデータを収集する際などに、許可を求めるポップアップ通知を開発業者に義務付ける規則を導入。26日に施行を始めた。
フェイスブックは、この規則が同社の顧客に打撃を与える可能性があるとしている。また、モバイル広告の一部アナリストは、追跡を許可するユーザーは3人に1人未満にとどまり、ターゲティング広告の効果や収益性が低下する可能性があるとの見方を示している。
アップルのユーザープライバシー責任者、エリック・ノイエンシュワンダー氏は、ロイターのインタビューで、許可の割合は開発業者がポップアップ通知を表示する前にユーザーにどう訴え掛けるかや、許可を求める理由を説明するためにアップルが開発業者向けに用意したスペースでどのような言葉を使用するかに左右されるだろうと指摘。
過去にアップルがマイクへのアクセスなどで許可を求める新たなポップアップ通知を導入した際には、ユーザーが許可を与えることに価値を感じているかどうかによって、その割合が異なっていたと述べた。
「多くの場合、開発業者の説明にかかっている。長年にわたってiOSに導入されてきた他のあらゆる許可ツールを通じて分かったのは、開発業者が(コミュニケーションで)情報に基づくユーザーの選択に大きく貢献できることだ」と語った。