[国連 6日 ロイター] - イランのラバンチ国連大使は6日、米国がイランのザリフ外相へ経済制裁を科したことを受けて国連のグテレス事務総長に書簡を送り、米国は国際法における基本原則に違反しているとし、米国の行いを非難するよう訴えた。
ラバンチ氏は「米国の違法な要求に従うよう他国を強要することは、国際関係の土台となる多国間主義を脅かし、危険な前例を作り、国と国を結びつけるのではなく分断することを目指す者へ道を開くことになる」と指摘した。
グテレス氏に対して、最近の危険な傾向に対抗すべく、同氏の責務に沿って国連の誠実さを維持し積極的な役割を果たすよう求めた。ただ、グテレス氏がイラン国民に対して具体的にどのようなことができるかは不明。
ラバンチ氏はまた、イラン外相への制裁発動は主権平等の原則にも違反すると非難した。
国連の報道官はこの書簡についてコメントを拒否している。
米国は先週、イランのザリフ外相に経済制裁を科したと発表した。制裁によりザリフ氏が米国内で保有する財産や権利は凍結されるが、同氏はツイッターで「イラン国外で財産や権利は一切保有していないため、私にも家族にも全く影響はない」と強調し「私を米国に対する大きな脅威とみなしてくれて感謝する」と皮肉った。