[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州委員会は4日、英国が欧州連合(EU)から合意なしで離脱した場合にEU域内の企業や労働者、農家に金融支援を実施することを提案する。ロイターが資料を確認した。
夏季休会を終えて3日に再開した英議会で、EUからの「合意なき」離脱を巡る攻防が激化した。ジョンソン首相は、議会が合意なき離脱を阻止すれば、10月14日に総選挙に踏み切るとけん制。一方、野党・労働党と与党・保守党の造反議員らは、合意なき離脱阻止に向け、10月末のEU離脱期日を延期する法案の可決を目指す。[nL3N25U3T0]
欧州委は合意なしの離脱に備えた対策の一環として、通常はEU域内の自然災害の被害者支援に利用される「欧州連帯基金」を活用し、一部EU加盟国の金融面の負担緩和をめざす。
また、グローバル化の影響で失職した域内労働者を支援するために創設された「欧州グローバル化調整基金」も利用し、合意なしの離脱を受けて解雇された労働者を救済したい考え。農家に対しては食品市場支援や直接的な金融支援に向けてあらゆる既存の手段を用いることを提案する。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190903T230255+0000