[カラカス 3日 ロイター] - ベネズエラ中央銀行の金準備が今年上半期に約10億ドル減ったことが、今週発表されたデータで明らかになった。
中銀のデータによると、金額ベースで昨年末に56億7000万ドルだった金準備は18.5%減少して46億2000万ドルと、過去75年間で最低水準を記録した。
野党指導部は、マドゥロ政権が米国の制裁への対応策として金を勝手に国外に持ち出して売却しているとの批判を続けている。米政府の制裁により、ベネズエラは石油の輸出や海外市場での借り入れが困難になっている。
マドゥロ政権は昨年、南部の鉱山で非認可業者が採掘した金のトルコ向け輸出を初めて開始。昨年下半期に既に金準備は10億ドル減少していた。ベネズエラの金を買わないようにとの米政権の圧力にもかかわらず、行き先の明らかにされていない金準備の持ち出しが行われているという。