[ロンドン 4日 ロイター] - 英政府は欧州連合(EU)からの合意なき離脱に備え、EU市民の英国在住を可能にしていた移動の自由を直ちに終了させるとの計画を示していたが、その撤廃を発表した。それに代わり、離脱日から2020年末までの間に入国したEU市民については、3年間の在留資格を与えるという方針に戻すことを明らかにした。
英政府は先月、10月31日に合意なき離脱となった場合、英国内のEU市民に自動的に与えられていた居住や就労の権利は直ちになくなるとしていた。[nL9N25802I]
ただ、この計画を巡っては、合法的に英国に居住しているものの、まだ定住資格申請を行っていない数約万のEU市民の権利の一部が奪われる可能性があるとして、弁護士などからは無謀だとの批判が出ていた。
政府は今回、予定されている離脱日の10月末から2020年末までの間に英国に入国したEU市民については、3年間の在留資格を与えると発表した。また、離脱前に既に英国に居住しているEU市民は定住申請を行う資格があると説明している。