[ニューヨーク 23日 ロイター] - トランプ米大統領は23日、ウクライナ首脳との会話を巡る内部告発を受けて浮上している弾劾の可能性を一蹴した。
政府当局者の内部告発からは、トランプ大統領がウクライナ大統領との電話会談で、来年の米大統領選の野党民主党の有力候補とされるバイデン前副大統領に打撃を与える調査を要請したという疑惑が出ている。
トランプ大統領は前日、7月25日にウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、バイデン氏と同氏の息子について話しをしたことを認めた。
民主党議員の間からは大統領弾劾が「唯一の解決策」との声が上がっている。
トランプ大統領はこの日、議会での弾劾機運を真剣に捉えているかとの記者団からの質問に対し「そのようなことは全くない」と応じ、「民主党の魔女狩りに過ぎない」と述べた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とニューヨーク・タイムズによると、トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対し、バイデン氏の息子によるウクライナのエネルギー会社への関与を調査するよう繰り返し要請。トランプ大統領の顧問弁護士を務めるジュリアーニ氏も、バイデン氏と家族を調査するようウクライナ政府高官に促していたという。
トランプ大統領はまた、ゼレンスキー大統領との電話会談のトランスクリプト(記録)を公開することを検討していると述べた。しかし、大統領と外国首脳の会話記録公開という先例を作ることを懸念しているとした。