[ソウル 10日 ロイター] - 原油先物価格は10日、アジア時間の取引で下落。米中通商協議における進展への期待感が後退したことが背景。
0133GMT(日本時間午前10時33分)時点で北海ブレント先物 (LCOc1)は0.26ドル(0.5%)安の1バレル=58.05ドル。米WTI (CLc1)は0.21ドル(0.4%)安の52.38ドル。
中国政府が今週の対米通商交渉で大きな進展を遂げることへの期待値を下げていると、中国政府高官や外交官、投資家はロイターに対し、明らかにした。
トランプ米大統領は9日、米中が通商合意に至る公算は大きいとの見方を示した。ただ、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は事情に詳しい関係筋の話として、7─8日にワシントンで行われた米中の次官級通商協議で進展は得られなかったと報じた。
アクシトレーダーのアジア太平洋市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は「貿易戦争の新たな不透明感が原油相場を圧迫している」と指摘。
「今回の逆風がどれだけ強いものかトレーダーは見極めようとしているだろうが、少なくとも何らかの好ましいニュースが出るまで相場の頭は抑えられる可能性がある」とした。