[オタワ 10日 ロイター] - 10月21日の総選挙を前にカナダのトルドー首相は10日の討論会で、最大野党・保守党のアンドリュー・シーア党首を富裕層への減税を計画していると強く批判した。
与党・自由党を率いるトルドー氏は続投を目指すが、選挙戦開始からシーア氏との支持率がきっ抗している。
トルドー氏はフランス語で行われた6党首による討論会で、シーア氏を「億万長者のために5万カナダドル(3万7600米ドル)の減税を確約している」と批判。一方、シーア氏は、即座に反論した。
トルドー政権は財政赤字縮小を公約に掲げて発足したが、自由党は歳出を拡大している。
シーア氏は5年以内に財政を均衡させると表明。ただ、トルドー氏は、痛みを伴う歳出削減を余儀なくされると批判した。
今回の討論会は3度目で最終回だが、7日に英語で行われた討論会よりは穏やかな雰囲気だった。
7日の討論会では、シーア氏はトルドー氏を「ペテン師」などと激しく攻撃した。また、議会の倫理委員会がトルドー氏や側近が建設会社の贈賄事件について訴追を免れるよう「手心」を加えたと認定したことなども改めて持ち出し、トルドー氏に厳しく詰め寄った。