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米国務次官補代理が証言、ウクライナ疑惑で 政権の反対押し切り

発行済 2019-10-16 06:27
更新済 2019-10-16 06:31
米国務次官補代理が証言、ウクライナ疑惑で 政権の反対押し切り

[ワシントン 15日 ロイター] - ジョージ・ケント国務次官補代理は15日、ウクライナ疑惑を巡る大統領弾劾調査を進める下院の3委員会で非公開の証言を行った。

ホワイトハウスと国務省は、証言を求める議会委の召喚状に応じないよう命じていた。

ケント氏の証言内容は明らかになっていないが、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、ケント氏は3月、同僚らに対し、トランプ大統領の弁護士であるジュリアーニ・元ニューヨーク市長がトランプ氏の政敵の調査を行うようウクライナに圧力を掛けていることに懸念を表明していたという。

トランプ大統領が来年の米大統領選での再選を視野に、野党民主党の最有力候補と目されるバイデン元副大統領と息子を調査するようウクライナに圧力を掛けたとされる疑惑を巡っては、今年5月に突然解任されたマーシャ・ヨバノビッチ元駐ウクライナ大使が前週末に下院委で証言し、「根拠のない虚偽の主張」により解任されたと述べた。

米国家安全保障会議(NSC)の元欧州・ロシア担当首席顧問フィオナ・ヒル氏も前日証言。関係筋によると、ヒル氏は証言で同氏と当時上司だったジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)が今夏、バイデン氏を含む政敵に対する調査を巡りウクライナに掛けられていた圧力に警戒を感じたことを明らかにした。

さらにヒル氏は証言で、ボルトン氏からNSCの弁護士に知らせるよう助言を受けたほか、ボルトン氏がジュリアーニ氏のことを「人々を爆破する手りゅう弾」のようだと評していたと述べたという。

ゴードン・ソンドランド欧州連合(EU)大使も17日に証言する見通し。

下院の3委員会はまた、ジュリアーニ氏がトランプ大統領の指示を受けてウクライナ政府に調査を促した可能性が高いとみて、同氏に対し関連文書を15日までに提出するよう求める召喚状を出していた。

ジュリアーニ氏はこの日、召喚状には応じないと表明。同氏の弁護士は書簡で、下院委が提出を求めている文書は「合法な調査の領域を超えている」と主張した。

トランプ大統領がウクライナに依頼したとされる調査では、過去にウクライナのガス会社で取締役を務めたバイデン氏の息子ハンター・バイデン氏(49)が焦点となっていた。

ハンター・バイデン氏は同日放映のABCニュースとのインタビューで「一切不正は行っていない」と主張。同時に「非道徳的な人間に対し、父に打撃を与えるために不法な手法を使う口実を与えてしまったことは私の過ちだ」と述べた。

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