[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国時間の原油先物は、1バレル当たり1ドルを超えて下落した。世界的な供給過多の懸念のほか、米中通商協議で大きな進展が見られていないことが重しとなった。
清算値は、北海ブレント先物 (LCOc1)が1.53ドル(2.5%)安の1バレル=60.91ドル、米WTI原油先物 (CLc1)が1.84ドル(3.2%)安の55.21ドル。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国で構成するOPECプラスが実施している協調減産などの効果で、北海ブレント先物は年初から約15%上昇した。ただロシアは12月のOPECプラス会合で減産幅の拡大には合意しない公算が大きいことが関係筋の話で判明。これを受け供給過多の懸念が台頭したことで、原油価格は下落した。
このほかCNBCが前日、関係筋の話として中国政府が米国との通商合意を巡り悲観になっていると報じたことも引き続き重しとなっている。OANDAのアナリスト、クレイグ・アーラム氏は「貿易戦争を巡るマイナスのニュースが出てきたことで原油相場は失速した」と述べた。
この日は、ノルウェーの産油量が予想を超えて増加したことなども原油価格の重しとなった。