[ロンドン 29日 ロイター] - ロイターの調査によると、石油輸出国機構(OPEC)の5月生産量は、サウジアラビアなどの加盟国が過去最大の供給削減を始めたことから18年ぶりの低水準になった。
今月の生産量は平均で日量2477万バレルと、4月から同591万バレル減少した。
OPECと非加盟国で構成する「OPECプラス」は先月、新型コロナウイルス危機による需要と価格の急落を受けて日量970万バレルの減産で合意。原油価格 (LCOc1)は一時21年ぶりの水準に沈んだが、ロックダウン(都市封鎖)緩和の動きや供給削減により、現在は直近の安値から2倍以上戻している。
調査によると、5月はこれまでに日量448万バレルの削減を実施し、合意の順守率は74%となっている。
OPECとしての5月生産量は、加盟国の変更分を除き2002年以降で最低となるとみられる。
サウジは4月に過去最高の日量1170万バレルを生産したが、5月は供給を最も減らした。6月はさらなる減産が予想されている。
一方、順守率が低かったのは38%のイラク、19%のナイジェリア。ベネズエラとイラン、リビアは自主的な減産を免除されている。
ロイターの調査は、外部情報による出荷データ、リフィニティブEikonからのデータ、タンカー追跡サービスのペトロ・ロジスティクスやケプラーの情報などに基づいている。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200529T153537+0000