[ブリュッセル 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は16日、英国との新たな通商協定を結ぶ可能性が日ごとに低下していると述べ、年末までに準備を整えるために残された時間は「極めて少ない」と英国に警告した。
委員長は欧州議会で「一般教書演説」を行い、日々が過ぎるにつれて「時宜にかなった合意の可能性」が低下していると指摘。また、EUと英国の双方がブレグジット(英のEU離脱)協定を交渉・批准したと強調。「(協定は)一方的に変更・無視したり、非適用としたりすることはできない」と英国に警告した。
また「これは法、信頼、誠意の問題であり、信頼は強固なパートナシップの基盤だ」と述べ、EUが離脱協定を撤回することは決してないと付け加えた。
演説でブレグジットに触れたのはごくわずかにとどまり、大半は新型コロナウイルス流行からの景気回復のほか、デジタルや気候関連の投資に焦点が当てられた。