[シンガポール 11日 ロイター] - 原油先物価格は11日、上昇している。新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、景気回復期待が高まっていることや、米国のガソリン在庫が大幅に減少したことが支援材料。
一方、原油在庫は増加しており、上値を抑えている。
0105GMT(日本時間午前10時5分)時点で、北海ブレント先物(5月限)は0.40ドル(0.6%)高の1バレル=68.30ドル。米WTI先物(4月限)は0.48ドル(0.7%)高の64.92ドル。
米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の週間石油統計によると、5日時点のガソリン在庫は2億3160万バレルで、前週から1190万バレル減少した。市場は350万バレルの減少を予想していた。
一方、原油在庫は、1380万バレル増の4億9840万バレルだった。ロイターがまとめた市場予想は81万6000バレル増だった。寒波に見舞われたテキサス州で製油所が一時操業を停止したことが影響した。
原油在庫は世界的にも潤沢になっている。エネルギー調査会社FGEによると、世界の主要備蓄所では先週、原油在庫が6週間ぶりに増加した。FGEは、米南部の寒波の影響を指摘した。
米下院は10日、バイデン大統領の掲げる1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を再可決した。上院では既に可決済みで、今後バイデン大統領の署名を経て成立する。