[9日 ロイター] - アフガニスタンの首都カブールの空港から外国人など民間人を乗せたカタール航空のドーハ行き便が9日出発した。米軍が先月末に撤収して以降、民間旅客便が出国するのは初めて。
アフガンを制圧したイスラム主義組織タリバンが目指す国内の正常化に向けた一歩となったが、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)のデボラ・ライオンズ事務総長特別代表は同日、安全保障理事会で、タリバンは前回政権を担った時と同様に、女性の活動を制限しているとの報告があると指摘。また、アフガンに資金を回さなければ「経済と社会秩序が完全に崩壊する」危険性があると警告した。
カタールのムハンマド外相は訪問先のパキスタンのイスラマバードでタリバン指導者らに、カブール空港再開への協力に謝意を表明した。
当局者らによると、カブール発の便には約113人が搭乗。関係筋によると、米国、カナダ、ウクライナ、ドイツ、英国の国籍の人が含まれた。
米国務省のプライス報道官はツイッターへの投稿で、「米国が招いた39人」のうち、米国人10人と米永住権保有者11人が搭乗したと明らかにした。
カブールの空港ではこのところ当局者や技術者、支援物資を乗せた国際便の発着があったが、民間人を乗せた国際便の運航は、先月の退避作戦終了後では初めてだった。
これに先出ち、米高官がロイターに明らかにしたところによると、タリバンは、米国などの民間人200人がカブール空港からチャーター便で出国することに同意していた。
カタールのムトラク・アル・カフタニ特使は、この日の便は通常のもので退避便ではないと述べた。10日にも航空便が運航されるとした。