[マニラ 16日 ロイター] - フィリピンは、ドゥテルテ大統領の「麻薬との戦争」における人道に対する罪の疑惑について、国際刑事裁判所(ICC)が開始した捜査に協力しない方針を明らかにした。大統領報道官が公表した。
ICCの判事らは15日、この麻薬との戦争に関する公式な捜査を承認した。検察の提出資料を判事らが調査したところ、「いわゆる『麻薬との戦争』は正当な法の執行とは言えず」、市民に対する組織的な攻撃だったと判断した。人権団体はこれを歓迎するとした。
ドゥテルテ大統領はそれまで捜査への協力拒絶を模索、パネロ大統領首席法律顧問は16日、この件はICCの管轄権外だと言明した。
顧問はDZBBラジオに、「大統領の立場は変わらない。ICCは、この案件を捜査するという点で最初から過ちを犯している。これは我が国の憲法違反であり、ICC自体のローマ規定に反する」と述べた。
さらに、ICCの捜査官には、捜査目的の入国を許可しないと述べた。